皓月千里

□第ニ訓
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ゆっくりと万斉を見る紫音。

その真っ直ぐな瞳に、万斉は頷いた。


「誇り…なるほど。
やはり晋助の目に狂いはなかったようでござる。そして、拙者の目も。」


サングラスの隙間から差し込んだ光が、万斉の瞳を光らせる。







『アンタにも...あるんだな、決意が。』







万斉は再び音を奏ではじめた。






「決意を持てば、その分、魂の切っ先は鋭さを増す。」




『............魂の切っ先。』






乾いた空気に乗った音は心地良く、紫音は星を眺めながら聴き入った。










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