皓月千里
□第五訓
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年が明けてからしばらく
街を一望できる丘で、乾いた風に土埃が舞う。
珍しいことに、もう二日も雨が降っていないらしい。
第五訓
「菫色の純情な感情」
靡く髪には気も止めず、紫音は目の前の墓石をじっと眺めている。
『アンタならきっと、もっと別の方法で......』
紫音は拳を固く握りしめた。
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