星河一天
□第ニ訓
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数日後のある日。
この日は雨が一段と強く降っていた。
『ああああああ…』
「く、来るぞ!」
「足だ!足を狙え!」
子供が手にしているのは、路肩に落ちていた配管。
今日大人が手にしているのは、狩猟用のライフル。
ただのライフルではない。
その銃口から飛び出すのは弾ではなく針。
子供はライフルに臆することなく、大人たちに向かっていく。
2人ほど仕留めたところで、足に激痛が走った。
『ああああああ!!』
ぐしゃりと崩れ落ちる。
痛みがする箇所を見れば10cm程の針が数本、右足に刺さっていた。
「よっしゃあ〜!!」
「まだだ!これは神経用だ。麻酔薬を!はやく!」
『アアああ、あ、アあ』
体に力が入らない。
大人たちが群がって来るが、虚ろな目で睨み付けることしかできない。
すると今度は腕がチクリと痛む。
「これで俺たちァ、しばらく遊び放題だぜ!」
「金に酒に女、あ〜待ちきれねーよ!」
大人たちが欲望を口走る中、子供の意識はなくなった。
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