星河一天
□第七訓
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「え?は?捨ててこいって?」
男は差し出されたモノに顔を歪ませた。
首根っこを掴まれている子供はただ左下あたりを眺めたまま、自分と目を合わせようとはしない。
「頼んだぜ。」
「……….…嫌っすよ、子供の処理なんか。」
「仕事で散々してんだろーが。そんなちんちくりんでも、一応夜兎らしいからな。売りゃ金になんだろ。」
「え〜〜、だからってなんで俺なんですか!副団長自分の尻拭いくらい自分でして下さいよ、どうせ賭けの商品とかなんでしょ。」
賈充のことを副団長と呼んだ男の名は陸遜(りくそん)。
「バカ違ェよ、……道で拾ったの。」
「ハイ、絶ッッッ対ウソ!夜兎が道に落ちてるわけないでしょ!………あ〜〜も〜〜分かりましたよ、その代わり一番隊(ウチ)の基本給値上げ、本気で考えてくださいね!」
「ハイハイ。」
賈充は厄介者を陸遜へ押し付けることに成功した。
一方陸遜は「クソ野郎」と小さく呟き舌打ちをした。
「……….来い、こっちだ。」
、