皓月千里

□第三訓
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店員:「あの、お客様、申し訳ございません。
他のお客様の迷惑になりますので、こたつはちょっと。」



手を揉む店員の前にいたのは、こたつで鍋をしている周瑜と馬岱だった。


周瑜:「すいません、ちょっと待ってください。馬岱がまだ食べてるんで。」

店員:「それでしたら列を離れて向こうの方で。」

周瑜:「ちょっと待ってください、スグ...」

店員:「いやちょっ...」


こたつを退かそうとする店員と、させまいとする周瑜。

こたつがガタガタとなる。



周瑜:「いや馬岱...」

店員:「いえちょっ...」

周瑜:「ちょっバタ...馬岱がまだ食べてるでしょぉーがァ!!」




四人はこたつごと周瑜たちをゴシャァアと蹴り飛ばした。



甘寧:「やったな。これでまた十番位前に進んだぞ。」

紫音:『まだまだ先は遠いな。』


周瑜:「夜兎ともあろうものが横入りとは、お前たちも落ちたな。」

李典:「うるせーよ、光の速さで地上に落下してる奴に言われたくねーよ。」

周瑜:「こっちは昨日の早朝4時から並んでるんだ。邪魔するならお前でもぶっ飛ばすぞ、李典。」

紫音:『ちょっと待て、昨日の早朝からってテメェ!昨日は腹が痛ェから休むって言ってたじゃねーか!』

周瑜:「あ。」


張苞:「周瑜、お前やっとファミコン卒業して新しいゲームする気になったのかよ。」

周瑜:「世の流れがどこに向かっているのか、海賊(オレたち)はしる必要がある。たとえファミコンのことでもだ。」

甘寧:「古りーよ!!ゲームをファミコンって呼んでる時点で流れについていけてねーよ!!」

周瑜:「なんでも今度のファミコンはすごいらしいな。ファミコンとディスクシステムが一体化したツインファミコンとかいう...」

李典:「お前ホントにファミコン買いにきたんかいィィィ!!」

張苞:「何のために並んでんだオメーは!!そういう列じゃねーよ、この列は!!つーかねーよ、そんな列!売ってねーよそんなもん、もう!」

周瑜:「なんだと。マリオと再び会えると思ったのに、その道は閉ざされたか。」

張苞:「再びどころか何十回もよみがえってるよ、あのオッさん!」

周瑜:「そうか...あのコンプレックスの塊の弟の方も健在なのか?」

甘寧:「いやな事いうんじゃねーよ!お前にルイージの何がわかるんだよ!!」



李典:「お前ェはなんで居んだよ。」

馬岱:「なんつーか、その、...断りきれなくて。」


紫音:『大体お前、ズル休みしたくせに変装もしないでこんな所にノコノコ来やがって。あたしはともかく団長にバレても知らねーからな。
いや、あたしはともかくってのもおかしいんだけどね、本当は!』

周瑜:「団長はセガ派だろ?こんなとこで会うはずないじゃん。」

張苞:「え。ちょっと待って。セガが家庭用ゲーム機出してたのっていつだよ。お前何年前の話してるの。」

周瑜:「え。」









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