皓月千里

□第五訓
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鬼兵隊の旗艦内にある小さな書庫。


万斉に頼んで地球に関する書物を見せてもらうようになってから、一週間ほどが経過した。



仕事の合間をみてはここへ足を運び、一人用の机で活字に目を走らせる。


今日も、師団の会議まであと約半日あるのでやってきた。












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『…チキュウ?』



「あぁ、この本に書いてあるんだ。
今、開拓中の辺境の星らしいが清い水、豊かな土に恵まれた、それは美しい星らしい。
俺が欲しいものは、そんな何光年先の星へも楽々行ける宇宙船だ。どうだ?考えただけで面白そうだろ?」



『へぇ、ウチュウセンかぁ。』



「もう、飽きたんだ、読むのは。」



『……??』



「この目で見てみたい。他の星(せかい)が。遠くからでもいいんだ、見てみたい。」












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