短編@

□ごろにゃん♪9
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今日は散歩日和です♪
ここ最近雨が降り続けていました。
なのでお部屋にずっと居て少し憂鬱を感じました。
元就さんは不機嫌だっただろうなぁ。
そんなことを思いながら散歩をしていると不意に誰かとぶつかってしまいました。
私としたことが…。



『す、すみません』


『いえ、こちらこそすみません。大丈夫でしたか?』



と優しく声をかけてくれる珍しい薄い水色の猫さん。
私はその猫さんを見た瞬間ドキリと胸が高なりました。



『え…あ、大丈夫です』


『それはよかった。女子に傷などついてしまっては大変ですからね。その時は私(わたくし)が責任を取りますが』



ニコリと笑う薄い水色の猫さん。
私は顔に熱が集まるばかり。



『信之兄上ぇええ!何処で御座るかぁああ!』


『幸村ー、ここですよー』



遠くから聞き覚えのある声が聞こえました。
あれ?デジャブ?
その声は薄い水色の猫さんが言ったように幸村さんの声でした。



『信之兄上!こちらに!…!つき殿!』


『ん?つき殿?ほぉ、この方が…』


『………?』


『初めまして、私は信之です。幸村の兄です』


『あ、初めましてつきと申します』


『幸村からは聞いております。つきさんは美人で素敵な方と』


『え…』


『あ、ああ兄上!!』


『本当のことを言ったまでです。しかし本当に美しいですね』


『え…』


『兄上!!戯れは』


『戯れなど言いませんよ』



その言葉にまた冷えたはずの頬が熱くなるのを感じた。



ごろにゃん♪9



『では、また会いましょう』
『はい』
『兄上!!そちらの方向では御座いませぬ!!』
『ん?じゃあこっち?』
『そちらでも御座いませぬ!!』
(もしかして信之さんって方向音痴?)



    
 

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