届け!この想い!
□届け!この想い!5
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「たのもー!!」
「ちょ、旦那!道場破りじゃないんだから普通に入ってよ!」
「む?訪れた時にはこういうのが当たり前だろ?」
「俺様、旦那の将来不安になってきた…」
「ん?何か言ったか?」
大阪城の門の前で雑談している2人。
一人は虎若子と呼ばれている真田幸村。
もう一人は幸村の忍、猿飛佐助だった。
「貴様ら何をしている」
『いらっしゃい、幸村、佐助さん』
「!おぉ!三成殿に義母上(皎月院)!」
「こんちは、石田の旦那に皎月院さん」
『幸村、母上じゃなくて皎月院よ』
「むぅ、慣れないのだ…」
『もぅ、男子が可愛くねだるような真似はダメですよ』
「おい、教育係り。こいつ(幸村)をちゃんと躾ろ」
「え?教育係りって俺様のこと?ちょっと待ってよ!俺様忍だよ!?」
そんな会話をしていると突然高い声が鳴り響いた。
「きゃぁー!!幸村だ!!」
「!?」
「なーに旦那に抱き付こうとしているのかな?」
「きゃあ!佐助もいる!」
「話し聞いてる?」
その声の持ち主はえりかだった。
幸村を抱き締めようとしたえりかは佐助によって阻止された。