届け!この想い!
□届け!この想い!8
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「はぁああああ!!」
「らぁああああ!!」
ガキン!!ガキン!!
金属音が鳴り響く。
その側では皎月院たちがいた。
『まぁ、伊達さまは少々やんちゃな方なのですね』
「少々じゃない。それが毎日というほどでな」
『ですが、男子は元気が一番ですわ』
「そうだが…」
と、皎月院は小十郎の相談に乗っていた。
「はぁ、はぁ…お前、中々やるな」
「……っ………」
『どうやら互角みたいですね。ところで伊達さま』
「An?」
『勝負も互角といったところですし。今回は退きあげてくださるかしら?こちらも退きますので』
「な、何を言ってる!」
『お前さまは黙っててくださいな。それでいかがでしょう?これ以上、犠牲や怪我人を出したくないのです』
「アンタは…戦場には向いてないぜ。華を愛でていた方がお似合いだ。行くぜ、小十郎」
「はっ」
そう言うと伊達軍たちは退いて行った。
「アイツ、うたのことを!」
『いいのです、お前さま。お前さまだけわかっていれば』
「うた…」
『さぁ、わたくしたちも行きましょう。ひよちゃんたちが心配ですわ』
「あぁ…」