届け!この想い!

□届け!この想い!8
1ページ/3ページ

「はぁああああ!!」


「らぁああああ!!」



ガキン!!ガキン!!



金属音が鳴り響く。
その側では皎月院たちがいた。



『まぁ、伊達さまは少々やんちゃな方なのですね』


「少々じゃない。それが毎日というほどでな」


『ですが、男子は元気が一番ですわ』


「そうだが…」



と、皎月院は小十郎の相談に乗っていた。



「はぁ、はぁ…お前、中々やるな」


「……っ………」


『どうやら互角みたいですね。ところで伊達さま』


「An?」


『勝負も互角といったところですし。今回は退きあげてくださるかしら?こちらも退きますので』


「な、何を言ってる!」


『お前さまは黙っててくださいな。それでいかがでしょう?これ以上、犠牲や怪我人を出したくないのです』


「アンタは…戦場には向いてないぜ。華を愛でていた方がお似合いだ。行くぜ、小十郎」


「はっ」



そう言うと伊達軍たちは退いて行った。



「アイツ、うたのことを!」


『いいのです、お前さま。お前さまだけわかっていれば』


「うた…」


『さぁ、わたくしたちも行きましょう。ひよちゃんたちが心配ですわ』


「あぁ…」



  
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ