溺愛☆テンプテーション
□溺愛☆テンプテーション1
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『あ…』
「お前は…」
「あれ?三成君会ったことあるのかい?」
「ん?会わせたことはなかったぞ」
あの時、大きな犬(ゴールデンレトリバー)が道にいて怖くて通れなかった時に助けてくれた…。
『王子さまだ!』
「え?ふり?」
「そうか、お前はふりと言うのか。私は石田三成だ」
『三成さま!』
「三成君って子供好き?」
「ワシも初めて見たぞ、三成が子供に優しいところなんて。ソファーに座ってくれ、話を聞きたい」
そう言ってわたしはお父さんの隣に座った。
「で、どこで知り合ったんだ?」
「たまたま休日に散歩してたらふりがいて様子を見たら大型犬が怖くて動けなかったらしい」
「それを三成君が助けたんだね」
「ふり!怪我はしなかったか!?」
『うん、してないよ!三成さまが助けてくれたの!ねぇねぇお父さん、こちらの方が上司さん?』
「あぁ」
「ふふ、よくわかったね。僕は竹中半兵衛だよ」
『半兵衛お兄さん!覚えました!』
「なぁ、ふり。何で三成はさま付けなんだ?」
そんなの…。
『ふりを助けてくれた王子さまだから!』
「三成だけはやめとけ」
「なんだと?家康の分際で」
『三成さまがいいの!』
「ふりちゃんは三成君にぞっこんだね」
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