銀色の髪なびかせて

□紅い髪の少女
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『晋助様、そろそろ休まれてはいかがですか?』
朝から休まずに読み物にふけっている高杉を心配し、部屋の外から声をかける麗。
すると、中からため息と共に本を閉じる音が聞こえてきて思わず彼女は頬を緩める。
「麗、入って来い。」
『はい…失礼します。』
ガラっと障子を開けると、高杉はこちらに顔だけむけて自身の左隣りの床を叩いた。

座れって…ことかな。

ゆっくりと近づいて腰をおろすと、高杉が膝に頭を乗せてきた。

『し、しし、晋助さまっ!?』
「なんだ。」
『そ、その…恥ずかしいんですが……』
「ガキか。」
『違いますよっ!』
「ククク…そうか。」
高杉はいつもの様に口元を歪ませて笑う。
しかし次の瞬間、真顔で麗を見つめた。
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