銀色の髪なびかせて

□悲しい人
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どうしてここに人間が?

疑問が生じたものの、私はただ彼に見惚れて何も言えなかった。


美しくなびく紫色の髪。

整った、文句のつけようのない顔立ち。

左目を隠す包帯。

そして、強い意思を持った右目に見え隠れする弱々しい光…。


『……悲しい人……』


無意識に口からこぼれた。
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