誰がために、何のために
□十一章
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「あ、あった」
ゆっくりと注意深く本の背表紙を順に追っていくと、それらしいものが目に着く。
ライトノベル、小説、専門書、その他諸々が揃っているここなら何冊かは置いてあると考えていた。
「『宇宙空間の捩(ねじ)れ』、か……」
なんとも“らしい"タイトルだ。
パラパラとページをめくってみると、よく分からない単語や数式が並んでいる。
「これと……」
その近くの本を探ってみれば、他にも何冊か似たようなタイトルの本を見つけて次々と手に取ってみる。
――この中に、答えかヒントが書かれているかもしれない。
トラファルガーさんが帰る方法。
私はそれを探している。
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