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□第1話
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『あー…今日も、平和に一日が終わった』



練習が終わり、ボール磨きをしながら呟く。

さつ(桃井さつき)は監督のところ行っちゃったし。



1人でやるのは大変だなぁー。
っていつも1人でやってるわ。



キツイ練習の後だから、みんなしばらく疲れ果ててるんだよなぁ…。

タオルとドリンク持ったまま立ててないし。




『あー…早く帰りたいよぉ』

「何言ってるんだ?今日はスタメンミーティングの日だろう」

『げっ…』




ぼんやりと手だけを動かす私の前に現れたのは、キャプテン。

赤司様です。




「早く終わらせろよ」

『私、帰ったりとかは…』

「ふざけてるのか?」

『……』




怖い。

無言で手を高速で動かす。



体育館の方は、やっと動けるようになった1年生がモップかけてくれるみたい。


さすがにあれを1人は無理だ。





「楓っちー。もー疲れたっス…。膝枕して?」

『うん、涼太。頭イカれたのー?ほら早く着替えてきなよ。スタメンミーティングだって』

「マジっスか…」



テツヤを見つけ、うなだれながらも、部室へと向かう涼太。



黄瀬涼太は、去年入ってきたにも関わらず、バスケの腕前はハンパない。



その隣にいるのが、黒子テツヤ。
バスケに関しての才能は全くと言っていいほどないけど、1軍で活躍している選手。
パスがずば抜けて上手く、あとは影の薄さを利用した…独特のプレイスタイル。


って感じで、
スタメンなんて才能のかたまり。
全員が10年に1人の逸材…

キセキの世代

なんて呼ばれちゃってる。




『みんな、バスケしてる時以外は年相応なんだけど…』


バスケしだすと、怖いってもんじゃない。



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