笑顔を失った天使 ィナイレ
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光
俺の前に光はない
あるのは闇
それだけ
「おいっ」
「んっ」
熟睡していたりおなを起こす
毎朝同じことの繰り返しだ
毎朝同じように俺が先に起きて
同じようにりおなを起こす
毎朝、おなじ
「今日は休みだろ」
「バーカ、日中の親善試合見に行くんだろ」
「ああ…そうか」
のそっとベッドから起き上がりんーっっと、伸びをした
「さっさと行くぞ」
「ああ」
★★★★★★★★★★★★★★
「おまたせ」
「、ああ」
部屋から出てきたりおなはいつも通りのジャージを着ていた
黄色のラインが入ったジャージ
いつものりおなだ
なにひとつ変わらない
充実した日々
俺には十分だ
ただ
足りないのは…
りおなの…
笑顔
「不動行くぞ」
「…ああ」
りおなは俺へ言いながら靴を履き始めた
無表情で…