もう一つの戦い ィナイレ&イナゴ

□第三章
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晴矢さんに連れてこられたのは帝国学園だった

「…どうして帝国に?」

帝国学園といえば私と京介と由理奈のかよう雷門中とならんでサッカーの名門である

校門の前には2人ほどの警備員がいた

私たちが近づくと「どちら様ですか?」と話しかけてきた

「南雲晴矢、ちょっと友人に会いに来た」

「ご友人のお名前は?」

晴矢さんは警備員の耳元でなにかをつぶやいた

「総帥のご友人様でしたか!どうぞお入りください」

帝国学園の中はなんというか…

不気味だった

本当に学校なのか?というぐらい生徒がいなかった

そんなことより晴矢さんは誰と友人なんだろう

きっと京介も同じことを考えている

しばらく晴矢さんのあとをついて行くと一つのドアがあった

晴矢さんがノックすると中から「入ってくれ」という声が聞こえドアの隣にあるボタンをおすと機会の音がして開いた

中には机といすあってそこに茶髪の髪をして変なゴーグルをした晴矢さんと同い年ぐらいの男性がすわっていた

「鬼道有人」

京介が目を見開いてつぶやいた

流石の私でもサッカーをしているんだから知っている

鬼道有人はイナズマジャパンの一人

キャプテン候補にもあがった選手だ

青いゴーグルトレードマークだった

目の前にいるこの人が鬼道有人

そういえば鬼道さんはもともと帝国学園に通っていた途中から雷門へ転校したものの帝国への執着はあるはずだ

むしろ雷門よりも帝国への執着の方が大きいのではないか

「どうしたんだこんなところに」

鬼道さんは顔をあげずに机の上を見ながら口を動かした

「ちょっとお前に話があってな」

その言葉を聞くと鬼道さんは顔をあげた

「その二人は?」

「こっちが理緒奈っつって俺の妹みたいなもんで、こっちは理緒奈の友達の剣城京介だ。2人とも雷門中でサッカーしてる」

それを聞くと鬼道さんはうれしそうに立ち上がって私たちの前へ来た

すると私の顔をみて「ポジションは?」とたずねてきた

「あ!えっとMFですっ」

突然のことに驚いたせいか口調が変になった

気がしたが鬼道さんは笑って私をみたあと京介にも「ポジションは?」ときいていた京介は「FW」と小さな声でつぶやいた

「で、話というのは?」

晴矢さんは今まであったことをすべてはなした

リークのことも由理奈と京介がさらわれたこと

犯人が不動明王だといった瞬間鬼道さんの顔が今まで以上に真剣になった気がした。
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