黒い翼 黒執事
□双子
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「お嬢様〜」
部屋を出たリオナに一人のドレスに身を包んだ少女が飛び付いた
リオナの青っぽい紫とは違って赤っぽい紫のショートヘアー
それ以外はリオナと瓜二つだ
当たり前だ
彼女はマリア・ルビキュアート
リオナの双子の妹である
「っっ離れろ」
「え〜〜」
「え〜〜っじゃない!ラルフ!」
「かしこまりました。失礼します」
ラルフは一礼するとマリアの腕を掴んで引き剥がした
勢いでマリアは転がり込んだ
「いったぁぁ」
「だいたいなぜお前がここにいる!」
マリアは渋々立ち上がるとニコッと笑った
「会いたかったからに決まってんじゃん」
「邪魔だ。さっさと帰れ」
「じゃあ笑って」
「鏡で自分の顔でも見ておけ」
「そんな男の子みたいにしないでもっとドレスとかさぁ〜〜」
「私は忙しい。行くぞラルフ」
リオナはまた足を動かしだした
「…もっと楽に生きなよ…」
マリアは小さく呟いた