黒い翼 黒執事
□事件
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「お見事でした」
「ざれ言を…やろうと思えばお前でもできたはずだ」
リオナはシエルをチラッと見た。
幼い顔から笑顔が消えた。
なんとも寂しい顔だ。
「そうですね、こちらへ」
案内されはのは客室だった。
外の夕日で暗い印象を受けた。
「なにからお話しましょうか?」
二人は向かい合ったソファーに座りお互いを見た。
それぞれがこの数年間調べてきたはずだ。
犯人について。
燃えた屋敷、
死んだ両親、
なくなった居場所、
微かな記憶がシエルの頭をよぎる、
リオナも同じくあの日のことを思い出していた。