笑顔を失った天使 ィナイレ

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「俺たちは小せぇ頃から3人組だった

ずっとサッカーして

楽しかった」


――――――――――――――――――――――

「今日は何にする?」

「俺、バニラ」

「じゃあ俺も。バニラ三つください」

「はい、いつもありがとうね」

「どうも」

袋をもらっておばさんに笑いかける

そんな子供だった

不動と俺と準はいつも一緒だった

幼馴染ってやつ

サッカーが大好きで

ずっと河川敷でサッカーしてた

不動と準は地元の小学生のサッカーチームに入った

俺はというと親が習わせるのが夢だったピアノをしぶしぶ続けていた

二人はサッカーがうまかった

俺もサッカーが大好きだった

でも、、

俺はチームにはいることもできず、家で好きでもないピアノを弾き続けた

寂しかった

一人で

ずっと一人で

二人は今頃サッカーしてる

うらやましかった

そんな俺をわかってくれたのか

二人は自主練のたびに俺をさっそってくれた

いつのまにか河川敷での自主練は人数が増えて小さな試合のようなものになっていた

準が「りおなしかキャプテンなんてできないよ」なんて言い始めた

確かに俺は試合で中心的な存在だった

みんな了承して俺はキャプテンということになった


しばらくしてみんな必殺技の練習をしたいと言い出し、何人かは小学生とは思えないほどの威力の技を身につけた

準もその一人だった


「上がれっ」

「不動!パス!」

「ナイス!いくぞっ」

いつも見たいに河川敷での自主練

司令塔、キャプテンは俺

「今回の試合で新技作り上げるから」

準が嬉しそうにそう言った

でも、、、、

「いけーー!!もっと!もっともっと高く!」

絶好のシュートチャンス

俺は準にボールを回した

準はもちろん新技を試みて高くジャンプした

同じくディフェンダーが飛ぶ

、、、、、、準は次の瞬間

バランスを崩して

落ちた

運悪く

ディフェンダーにぶつかり、、

そのままゴールに頭を打った

どうしたらいいかわからなくなった

白いゴールが赤く染まる

「キャプテン!どうしよう」

「キャプテン!」

チームメイトが呼んでる

でも俺は動けなくなった
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