もう一つの戦い ィナイレ&イナゴ

□第五話
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「じゃぁ…気をつけろよ」

「…うん」

私と京介は車を出た

目の前にはコンクリートの壁

「まちがいない」

京介は「いくぞ」と言って扉の方へ向かった

「あ、うん」

心臓がドクドクうるさい

もうすぐ由里奈に会える

そして不動にも

扉の向こうは広い通路になっていた

「へ?」

「なんだよ」

「いや…」

自分の左手に視線を送る

握られた手

それは間違いなく京介のものだった

「?わるいか?」

「いや、恥ずかしい」

「バ―カ、黙ってろ」

京介はもう何も言わず歩きだした

しばらく歩くとまた扉があった

ドアノブにてをかける

ペシッ

「いたっ」

叩かれた

にらむと京介は

「なんかあったらどうすんだよ。俺が開ける」といった

なんか今日の今日京介気持ち悪っ

扉の先は大きなホールになっていた

大きなスクリーンがあった

ピューン

音がしてスクリーンに映像が流れた

「あ!!」

不動だ


「不動…」

「ようこそ」

「っ由里奈はどこっ」

「それを言っちゃあおもしろくない」

「言って」

「前に扉があるだろ…進め」

「…何があるの」

「それはお楽しみだ」

「ホントに…あなたも使われてるだけなの?」

「…それは…自分の目で確信しろ」

「答えろ」

「そればっかだな」

不動は笑った

さっきの電話もだ

何がしたい…

「おいおい、怖い顔すんなよ」

「黙れ」

「可愛い顔が大無しだぜ」

「思ってもないことを」

「そう言う奴なんだ」

「鬼道さんの言う通りの人だ」

「そりゃあよかったな」

「なにがしたいのかわからない」

「目的はあるぜ」

「どうでもいい」

「てきびしいね」

「お前の目的なんて興味無い。…由里奈を返せ」

「まあ頑張んな」

「待ってろすぐそこに行ってやる」

「言ってくれるな…













さあ、



―――――ゲームの始まりだ――――――」












そう言い残してスクリーンは消えて周りは暗くなった
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