暇人の二次創作

□始まり
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 僕の中学生活は最悪だった、三年間行けたのが奇跡だった。

「やっと、誰もいない学校に行ける」

 僕は高校受験の時に学校の誰かがいかないような学校を探していたら祖父の家から近い学校を見つけた。

「千里山高校」

 その学校を検索してみると今までは女子高だったが去年から共学になったみたいだ。

「学力は余裕で行けるよ良かった」

 僕は安心しながら親や学校の先生などと相談し千里山高校を受験して合格した。

「学校の場所は憶えたけど通学はどうしようかな」

 僕が考えたのが家から通うとなると自転車だが毎日坂の上り下りはキツイ、祖父の家から通うと坂の半分を登らなくて済む

「親を説得しておじいちゃんの所に住もう」

 僕の父方の祖父は千里山中の近くに家を持っていて今は一人ぐらいなので丁度いい、僕はあの家は昔から好きだしなによりとても優しい。

 あそこら辺の子たちとは小学生の時に遊んだことが多い、地元の子と遊ぶことが全くなかったから。

 それから、親に聞いてみたら別にいと言われそれより祖父の方が来てくれと言ってきたみたいだ。

「さてと」

 そんな感じで入学式の朝、僕は学ランを着て鏡の前に立った。

「中学も学ランだったしな変わりようがないな」

 時間はまだあるが朝食をとるために一階に降りた。

 僕が住んでいる場所はマンションなどが少なく、一軒家が多いため実家ではなかった自分だけの部屋がある。

「おはよう、おじいちゃん」

 下に降りたら、祖父はテレビのニュースを見ていた。
「瑞樹も儂とにて似合ってるの」

 そう言ってくれる祖父の言葉に照れながら朝食を食べ始める。

「何かはいる部活は決めとるんか?」

 その質問に少し考える。

「今の所は入らないと思うよ」

「麻雀はやらんのか」

 小さい時はしてたけど今はそんなに興味ないんだよな。

「ごめんなさい、今は興味がなくて」

 僕がそう言うと

「千里山は強いから瑞樹の興味をそそると思ったんがな」

「そろそろ時間だから行くよ」

 朝食を食べ終わり鞄を持って玄関に行こうとすると。

「頑張ってこい」

 笑って言ってくれた。

「行ってきます」

 そう言って玄関に置いてある自転車の鍵をとってガレージに向かう。

「よっと」

 シャッターは片方が開かないから自転車の出し入れに困難な為、春休み中に両方が上げれるように直した。

「さてと」

 自転車に跨りペダルを漕ぎ出した。

 坂は行の最初だけ後は坂を下るだけの簡単な道

「楽でいいわ」

 下り坂に差し掛かり気が緩み坂を下りる時の風が気持ちよく坂道の途中にある学校を行きすぎる所だった。

「あぶね行き過ぎる所だった」

 自転車で校門まで駆け上り駐輪所に向かう

「思ったよりまだ来てないんだな」

 僕は自転車を一年生用の駐輪所に置き、クラスの方に行く。

 クラスは教科書販売の時に発表されている。

「えっと、僕のクラスはここだな」

 自分のクラスの目の前について深呼吸を一つ

 ここから、新しい高校生活が始まる

 手を扉に掛けようとしたら

「開けるのまってーな」

 後ろから女子の声が聞こえた。

「えっ」

 いきなりの事だから驚いて扉から手を離してしまった。

「良かった、まだ開けて無かったわ」

 僕の目の前に現れたのは男の学ランを身にまとった女子だった。

「よっしゃー一番もらったで」

 その女は僕の隣に立ち、扉を開けて叫んだ。

「はっ?」

「あっ、そうやうち江口セーラよろしゅう」

「僕は梅原瑞樹よろしく、ところで何で学ランで短パンなんだ?」

「これはな特待生の条件でなスカート穿かんで良いようにしてもらったんやで」

 そんなんでいいのかこの学校?

「そうなんだ、席の場所はっと」

 自分の席を探していると

「江口さんは僕の後ろみたいだね」

 あ行だから近いのは当たり前か

「なら、時間が来るまで話せへん」

「そうだね、時間があるしいいね」

 席に座り僕は後ろを向いて話をする。

「思ったけどなんで特待生なんだ?」

「なっ! うちを見て言ったな」

「勉強ができるように見えないんだがすまないが」

「うちは麻雀で特待生をもらったんや」

 麻雀か

「そや、梅原は麻雀するん?」

「いや、やったことはあるけど今はしたことないな」

 そんな話をして朝礼までの時間を過ごした。

『では、代表生は出てきてください』

 朝礼でのその言葉で出てくる人を見て話を聞いて対面式は終わり教室に帰る途中

「はぁ、疲れた」

 ただ立っているだけだから疲れる

 すると少し前を歩いている人がふらついている

「(危なくないか?)」

 そんな事を思っていたら何かにつまずいたのかこけそうになる

「嘘だろ」

 僕はとっさに駆け出し受け止めた。

「セーフ」

 地面に着く前に女子を後ろから受け止めた。

「だ、大丈夫ですか」

 受け止めた女子を立たせて顔を見た。

「どうも、ありがとう」

 顔を見て分かる通り弱そうに見える

「えっと、体調が悪かったら保健室に行った方がいいけど」

「大丈夫やから」

「それならいいけど、体調には気よ付けてね」

 そう言ってその場を急いで立ち去る、多分だけど周りに居た人は見ていただろう

 注目を浴びるのは苦手だ、そう思っていたら

「そこの少年、待ちたまえ」

 後ろから声を掛けられる

「はい、なんでしょうか?」

 振り返ると上級生の女子が仁王立ちしていた。

「君は面白いから生徒会に入らないかい?」

 その一言だった。

「いえ、結構です」

 そう言って立ち去ろうとしたが

「なら、麻雀部に入りなさい!」

「そちらもお断りします」

 立ち去ろうとするが

「なら、生徒会か麻雀部どっちかに入って」

 上級生が顔をの前で両手を合わせてお願いをしてくる。

「い、いや、僕はそんなの物には興味ないんですが」

「だって、君さっき知らない子を助けたでしょ」

 知らないよそんなの目の前で倒れられたら困ったもんじゃないか

「なら体験入部だけでも来てくれないか? 男子は少ないから彼らの励みになる」

「そ、それぐらいならいいですよ」

 この時こんなことを言わなければよかった。




 その年の春

 また桜の咲く季節にはまだ早い日

「決まったー春の男子個人戦の優勝者は梅原瑞樹選手!」

 俺は今は麻雀部の一人になっていた。

「これで夏、春ともに優勝だ」

 今、僕の麻雀の物語が始まろうとしいている。

 咲-saki-千里山編始まります。
 

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