暇人の二次創作

□対局
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 僕の答えは

「もう少し時間をおいてからでいいかな?」

 そう聞くと

「ならこれやろうや」

 江口さんは卓を指差した。

「今日は遅いけど明日ならいいよ」

「なら、明日、ワイか竜華か怜が勝ったら名前で呼んでや」

 やっぱりそう来たか

「やるからには絶対に負けないから」

 その瞬間、この部屋の空気が重くなったような気がする。

「それじゃ、また明日」

 そのまま鞄を肩にかけ部室を出て帰路に着く



 次の日の放課後

「今回だけよ」

 部長の計らいによって4人で打つことになった。

「ルールは三人の誰かが僕より点数が多ければ勝でいいかな?」

 三人は頷いた。

「じゃ、始めようか」

 東場第一局

 この局は様子見でいいかな。

 テンパイこのままどうしようか。

「リーチや」

 江口さんがリーチをかけてきた。

 少し高そうだけど良いかな

「ロン、8000点や」

 わざと引っかかる。

「はい」

 そう言って点棒を卓に置く

 全員の癖は見させてもらったよ。

 東場第二局

 手牌はいいみたいだ。

「さて、終わらせようか」

 山から牌を取るとテンパイになった。

「リーチ」

 そこからは簡単に対局が終わり

「じゃ、僕はこれで帰るね」

 一人勝ちで終わった

 一回しか上がる事が出来なかった三人

「お疲れ様でした」

 そう言って出ていく僕だが三人の顔を見て胸が痛い

「大丈夫だよね」

 その日の夜は三人の顔を思い出してなかなか眠れなかった。

「嫌な日だ」

 そう呟きながら寝るが全く寝れる気がしない

「少し本でも読もうかな」

 本棚から小説を出して読み始めたら。

「朝になるなんて」

 一睡もすることなく学校に行くことになった。

「ね、眠い」

 そう思いながらもクラスに着くとすぐさま寝る。

 ほとんどの授業を寝て過ごした僕は昼食をとろうと鞄から弁当を取り出そうとしたが

「(眠くて作るの忘れていた)」

 財布は学ランの内ポケットに入っているのを確認してから食堂に向かうが

「不幸だ」

 某魔術と科学が交差するとき何かかがおきる小説の主人公並みに不幸だった。

「僕が行った時に売り切れになるとは」

 と小言を言いながら教室に戻ってふて寝しようとしたら

「瑞樹どうしたん?」

 と江口さんに話しかけられた昨日の今日で声を掛けられるなお前

「いや、お弁当が無くてな」

 と寝ながら言っていたら。

「うちの食べる?」

 この声は清水谷さんかな

「竜華があげるんやったらうにのもあげるわ」

 この声は園城寺さんの声だ。

「なんかごめんな」

 後ろを向いて言ったら。

「その代り!」

 江口さんが発言した

「その代り」

「名前で呼んでや」

 この空腹には代えられない

「分かった、僕の負けでいいよ」

 両手を上に挙げて降参した。

「シャ!」

 おいおい、そんな事で喜ぶなよ。

 そんなこんなでここに居るメンバーを名前で呼ぶことになった。

 お昼は先に食べ終わっていた怜のお弁当箱を借りて食べたがお箸まで借りることになり食べ終わるまで顔が熱くて味を覚えてない。

 その横で見ていた怜も顔を赤くしていた。
 

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