暇人の二次創作

□大会に向けて
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 僕が入部して六月に入ろうとしていた。

「そうだ梅原」

 部室で小説を読んでいたら小林先輩の声を掛けられた。

「どうかしましたか」

 本を閉じて聞いたら。

「結果的に男子は三人だけだから個人で出るから」

「なにに出るんですか?」

 この時初めて聞いた。

「なにってお前ここは麻雀部だから大会だろ」

 その言葉に僕は少しの間固まったが。

「は、はい〜〜〜〜〜〜」

 驚いて叫んでしまった。

 その声で更識先輩が来てしまった。

「ど、どうしたの大きな声出して」

 それに答えたのは小林先輩だ

「なぁに、試合の事を今言ったら驚かれただけだ」

「あんまり彼を苛めないで欲しいな」

「俺は苛めてはないんだがな」

 そう言って二人の視線は僕に向く。

「はっ、見苦しい所を見せてしまってすみません」

 と謝ってから

「僕も大会に出ないといけないんですか?」

 あまりそう言ったことには関わりたくないんだよな

「駄目よ、君の場合はおじい様に言われてるんだから」

 何で僕の爺さんが出てくるんだ。

「何で先輩が爺さんの事を知っているんですか」

 と聞いたら先輩はやってしまったと思って。

「えーっと今のなしには」

 僕は笑顔で答える。

「駄目に決まってるじゃないですか」

「そうだよね、あっ! 生徒会のし「今日の分は終わりましたよね」知り合いです」

 そうだったんですね。

「だから僕を麻雀部に入れたんですね」

 先輩はゆっくりと頷いた。

「はぁ、もういいですよ」

 あの人のやることに文句を言っていたらきりがない。

「大会って何時ぐらいですか?」

 それだけは確認したかった。

「個人戦は七月からよ」

 あと一カ月ですね。

「えっと、それまでに調整をすればいいんですよね」

 と聞いたら。

「そうなるわね」

 ふーんだったらちょうどいいかな?

「先輩方では毎日僕と対局しましょうか」

「それぐらいなら」

「いいわよ」

 と二人は返事をした。

「ではこれから休みの間もお願いしますね」

 その言葉に二人は唖然としていた。

「土日も対局できるんですよ嬉しいですよね」

 とニッコリ笑いながら言った。

 それから数日が立って休日になり僕の家を知っている更識先輩が他の先輩を連れて来たのは良かったのだが

「えっと、これはなんですか?」

 先輩のほかに怜、竜華、セーラが来ていた。

「だって男だけだと花が無くて」

 迷惑な話だ。

「分かりました更識先輩以外は入って下さい」

 他のメンバーを中に入れて

「では先輩はそこの犬と仲良くしてください」

 と言って横の扉を開けると飼い犬が元気よく飛び出し更識先輩に襲いかかった。

「えっ、待ってこれはないよね」

 そんな声は僕には聞こえません。

「僕の部屋は二階なので早く行きましょうか」

 皆が入ったのを確認してから玄関の鍵を掛けた。

「今、鍵かけへんかった」

 竜華がそんな事を言ったが

「僕には鍵を掛けた音なんか聞こえませんでしたよ」

 と言って二階に上がって行く。

「こっちの部屋です」

 階段を上がって斜め右の扉を開けて中に入る。

「何やこの部屋」

 セーラが驚いた。

「本がびっしりや」

 竜華も驚いている。

 その中で怜だけは呆然と立っていた。

 この部屋の壁はほとんどが本棚になっており周りには本がびっしりと置かれておりその部屋の真ん中に卓が一つ置いてある。

「荷物は隣の僕の部屋に置いといてください」

 と言った矢先に二人の先輩が部屋に行き。

「何をするか分かっているな」

 小林さんは坂本さんに呟いた。

「男の部屋に来たらする事は」

 と呟いた時に扉が開き更識さんが入ってきて

「エロ本を探すわよ」

 口元で扇子を開いく、そこには『家宅捜査』と書かれている。

 ここからの僕の行動は速く。

「そのイベントは男友達が集まって起きるイベントであって女である更識先輩がいる時点でそのイベントは崩壊している」

 と三人に言ったが

「まずはベットの下だな」

 と呟き

「そこの園城寺さんと清水谷さんすまないけど足止めよろしくね」

 更識先輩の一言により僕の腕は二人に掴まれている。

「先輩、自分もさんかしていいですか」

 とセーラは面白半分で先輩たちに合流した。

「ごめんな瑞樹」

「ごめん」

 二人に謝られたが

「探しても意味はないと思うけどね」

「そうなん?」

「その手の本は全くもって興味がないから」

 冷めた目でベットの下を一生懸命探す者たちを見る。

「ベットの下に何もないだと!」

「一般高校生はそこに隠すのが……」

「こうなったら机の裏なら」

「勉強の本しかないで」

 はっ、この状況で笑いたいが止めておこう。

「まだ探すんですか」

「「「「……」」」」

「本でも読んで時間でも潰そうか?」

 そう言って二人を一階に連れて行き談話をして一日を潰した。
 

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