小説部屋
□異界の騎士と月の姫
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・ 思い出した記憶
それを私とライトが思い出したのは、光達マジックナイトがデボネアを倒した時だった・・・
デボネアと戦う三人を見た時、私達は過去の出来事を思い出したのだ。
思い出したと言っても、それは私達が今の生に生まれる前・・・すなわち前世の記憶だった・・・
遠い昔・・・私達二人は月の王国・・・シルバーミレニアムの住人だった・・・
シルバーミレニアムは、クイーン・セレニティが治める平和で美しい国だった・・・
ライトはクイーンやプリンセスを護る親衛隊の隊長で、私はライトの小姓だった。
小姓だったけど、私とライトは前世でも恋人同士で、互いに愛し合っていた。
ライトと私は、クイーンとプリンセスだけでなく、二人を護る四人のセーラー戦士や外部太陽系の四戦士・・・更には地球の王子であるプリンス・エンディミオンとも顔見知りというか・・・まぁ結構交流はあった・・・
私もライトも、いつも恐れ多いと思っていたけど・・・皆本当に優しくて、暖かい人達だった・・・
身分違いの恋だったけど・・・プリンセスとプリンスには、私もライトも幸せを願っていた・・・
でも・・・あの日・・・私達二人は、プリンセスを守って死んでしまった・・・
そして意識の薄れる中で最後に見たのは・・・敵の攻撃に遣られて死んでしまったプリンスとプリンセスの姿だった・・・
今こうして私達が生まれ変わったのは・・・恐らくクイーン・セレニティが"幻の銀水晶"を使ったからだろう・・・
そして思い出した今・・・私達が気にかかるのは、プリンセスの事・・・
私達が生まれ変わったのなら、あの方達もそうなんだろう・・・
・・・貴女は今・・・幸せでいますか・・・?プリンセス・セレニティ様・・・