旋律の刄

□交差する想い
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アーシャがこの砦に来てから数日がたった。


「お姉様!どちらに行かれるのですか?」
パタパタとリリアーの元に駆け寄ってくるアーシャ。


「フェアリー(妖精の国)に行く。私の探している人物の目撃情報があったんだ」
簡潔に応えたリリアーはアーシャの頭を撫でた。


「お前はここに残ってシリア、いや今はザクロだったかな…。そいつの動向を探れ。あとはできればでいいのだが帝国が今どうなってるかも調べてくれ。……あっ大事なこと忘れていたがハルディーヤは名乗るな名乗ったら場合に寄るが殺されるぞ?」
そう言って優しく微笑みアーシャを抱き締めた。



「リリアー様は過保護だね〜♪」
笑いながらヘイブンはリリアーに後ろから抱き着いた。
彼特有の独特の雰囲気に怯えるリリアーはヘイブンが今している行動に全然気付かずにいた。
仮面を付けているため彼の表情は見えない。

リリアーの耳をカプッと甘噛みし舐める。
そして耳目とに行きを吹き掛け何か囁く。それを聞いたリリアーは顔を真っ赤にして固まる。


「アーシャ助けろ…!!」
「残念だったねあの子なら我が来た途端に逃げるようにどっか行ったよ」
「あいつめっ!!」
「フフ、いいじゃない我と一緒じゃ嫌なの?」
「うん、お前はロクシェの事しか眼中にないだろ?違うか。」
「よくわかってるね君、だから好きだよ。」

ぎゅっとリリアーの事を抱き締め顔を肩に埋める。


「ねぇ、あいつは大丈夫だったの?」
「さあーどうだろうねー」
「いい加減だな」
「それが我だからね」
「あとは、任せたぞ」
とリリアーが言いヘイブンは彼女から腕を離した。
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