ぽこ・あ・ぽこ〔小説〕

□4章『かすかな始まり』
1ページ/5ページ



携帯のディスプレイを見ると……

知らない番号からだ。

俺は知らない番号は出たくないので、このままスルーするかな。
だが、間違えて通話ボタンを押してしまった。

俺は恐る恐る携帯を耳に当てて話しをしてみた。

「……もしもし?」

「もしもし。広瀬だけど。」

は?広瀬?なんで広瀬が俺の番号知ってるんだ?

「もしもし?なんで俺の番号知ってるの?」

と聞くと……

「小さいことは気にするな。ワカチコワカチコ。」

小さいことは気にするけどね。ゆってぃ?

いつのギャグだよ。寒い。

広瀬ってこんな奴だっけ?ていうかこのノリついてけないな。

でも、ノってやるか。

「ワカチコワカチコ。」

「は?」

は?って何だし!!ノったんだぞ?!

「藤田何言ってるの?バカじゃん?」

バカ??真似しただけなのに……
隣では美空が白い目で見てるし……

よーし。ここは何もなかったように話そう。

「どうしたの?」

「今マックにいるんだけど藤田来ないか?」

まじで?行きたくない。

嘘つこう。

「ごめん。もう家なんだ。」

家なら広瀬も諦めるだろ。

「嘘言えよ?」

すると、言葉と同時に肩を叩かれた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ