ぽこ・あ・ぽこ〔小説〕
□6章『初デート』
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「ありがとう。みやちゃん。」
真沙美は泣きながら俺に抱きついてきた。
俺は何も言わず黙って真沙美を強く抱きしめた。
何分ぐらいたったのであろう……
俺は心の中で真沙美を絶対幸せにするとずっと思っていた。
「みやちゃんは私のものだからね♪浮気したら許さないよ♪」
「する訳ないだろう。俺モテないから。」
「ぜったーいだよ♪」
「わかってるって。」
そんなやりとりをしていたら時計の針は夜の7時を回っていた。
「俺そろそろ帰るわ。」
「……わかった。」
寂しそうな顔をした真沙美を抱きしめ俺は真沙美の家を出た。
真沙美の家を出た俺は一人で真沙美とのやり取りを思い返していた。
勝手に頬が緩んでしまう。
そして、駅に着いた俺は電車を待っていた。
♪♪♪
メールがきた。
真沙美からだ。
「今日はありがとう♪これからいっぱい幸せになろうね☆」
メールを見てまた頬が緩んでしまう。
そこへ電車が来た。
一回携帯をポケットにしまって座席を探した。
「雅!!」
!!!?
その声は……美空!!
「何で雅がここにいるの?何してたの?」
ヤバい!!言いたくないな。
「友達と遊んでたんだ。」
「へぇー。まぁいいや。なんであの時私をスルーしたの?」
そういえばそうだった。美空は先生らしき人に連れてかれてたんだ。
「ごめんね。あの時どしたの?」
「あれから最悪だったんだよ。私福祉科じゃん?化粧とかするなって学生証の裏に書いてあってさ。それを破ったから、職員室に連れてかれて反省文だよ。今の時代反省文ってありえなくない?」
反省文なんてすごいな。学生証の裏なんて書いてあったのか?俺は見てなかったな。
「散々でしたね。」
「何その言い方。ムカツク。」
「ごめん。」