ぽこ・あ・ぽこ〔小説〕
□3章『放課後』
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「あのさ、俺黒川さんの事ずっと前から好きだったんだよね。そんで、下駄箱で藤田と黒川さんが仲良くしてたから、黒川さんの事聞きたくて呼んだんだ。」
俺はびっくりした。
美空の事を好きな人がいるのか…
でも、過去を思い出すと美空は不良に人気があったな。
「別にいいけど。何が聞きたいの?」
「黒川さんって彼氏いるの?」
またこういう質問か。
中学の時にも不良達に同じ事を聞かれた事がある。
「いないと思うよ?そういう話し美空からしてこないし、彼氏募集中なんじゃない?」
「よっしゃー!俺にもチャンスありだな♪藤田ありがとう!」
そんな事で呼ぶなよ。と心の中では思った。
「もう、帰っていいかな?」
俺はそういうと
「おう。いいよ。今度はマックとかで飯食いながら色々聞かせてな!」
「はいよ。」
まぁ絶対行かないけど。と思いながら男子トイレを後にした。
余計な時間を過ごした。俺の汗を返してくれと思いながら席に戻った。
チャイムがなりまた久津中がやってきた。
そしてまたありがたくない話しが始まった。
美空をねー。俺は田島の弱味を握ったと思うとなぜか嬉しくなった。
久津中の話しは全く聞かずに。
そう考えていたら、終わりのチャイムが鳴った。