時と空間を操る者

□巧断の国
1ページ/2ページ

はいどうもこんにちは

只今モコナの口ん中います

もう酔いそうで酔いそうで仕方が無いんだが…


あ、光が見えてきた


どすんっ


「いっつー…」

どうやら尻から着地してしまったようで

かなり尻痛いんですけど


周りを見渡すと黒鋼とファイが起きあがっていた

小狼は目覚める様子が無い


「大丈夫ー?」


いつの間にかファイが俺の目の前に来て手を差しのべながら聞いてきた


「なんとかー」


俺はその手に掴まりながら答える

勿論ちゃんとした笑顔だよ、とびっきりの


「それにしてもここはどこなんだろー?」


ファイは周りをきょろきょろと見ながら言う


すると何処からか走ってくる音が聞こえてきた


「なんや、こんなとこにおったのかー
はよ入りやー」


聞こえてきたのは関西弁

まさかと思って振り向くと


「あんさんらを待っとったんよー」


そこには空汰と嵐がいた











ところ変わって空汰たちがやってる下宿屋


「この人中々起きないですねー」

「そうだねー」


先ほど侑子さんのところで濡れてしまった体を拭きながら話をする


空汰と嵐はお菓子とお茶を取りに行っているので不在だ

あ、小狼はいまだに眠り続けてるよ

黒鋼は部屋の隅で座ってる



「一応この人も拭いときますかー?」

「モコナ拭きたい!!」


しゅばっと手を挙げながら言うモコナ

なんか可愛いし


「じゃあ俺女の子拭くからモコナは男の子よろしくー」


と言っても小狼がサクラを離さないためモコナと一緒に拭くような形だ


しばらくすると小狼の瞼が微かに動いた


「そろそろ起きそうですねー」

「モコナいたずらするー」


そう言いながらモコナは小狼の顔に上る

次の場面が楽しみで仕方がない



「さくら!!」


小狼が大きな声で叫ぶ
瞬間

「ぷう、みたいな」



「さ…くら…」

小狼は驚いたような顔をしている

まあ当たり前の反応だよな


「…ツっこんでくれない…」


しくしくと泣くモコナをファイは抱き上げながら「目覚めたみたいだねえ」と言った


「さくら!」


小狼は急に体を起こしサクラをぎゅっと抱きしめる


「一応拭いたんですけどー」

「モコナもふいたー!」


「寝ながらでもその子のこと絶対離さなかったんだよ
君―えっと…」

「小狼です」


小狼が答える


「こっちは名前長いんだ―、ファイでいいよ―

君はー?」


「富士宮彩都ですー」


ファイの質問に答える


「で
そっちの黒いのはなんて呼ぼうか―」


「黒いのじゃねぇ!黒鋼だっ!」


黒鋼が怒鳴りながら言う

煩いなー


「くろがねね―」



「くろちゃんとかー?くろりんとかー?」と言いながらファイは黒鋼をからかっていた


.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ