短編
□ハッピーハッピーバースデー!
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赤「という事で紫原の誕生日を祝おう」
青「いつも通りコンビニ前でただアイス食うだけだけどな」
黄「まぁまぁ!イイじゃないっスか!」
夏「紫原君、10月9日生まれなんだねー!知らなかった!」
紫「今日10月10日だけどね」
桃「あはは、とりあえずムッくんお誕生日おめでとー!」
夏「おめでとう!」
紫「……ありがと」
黒「何で今ちょっと照れたんですか。夏目さんに対して何で今ちょっと照れたんですか。キミはそんなキャラでしたか」
緑「感情くらい紫原の好きに表現させてやるのだよ黒子」
赤「それより今日の紫原のアイスはみんなでお金を出し合って買ったものだ。たんと食えよ」
紫「うん、それがずっと疑問だったんだけど、みんなでお金を出し合って買ったくせに何でガリゴリ君な訳?62円だよねコレ」
青「わりーな、オレ金欠で2円しか出せなかった」
夏「みんな10円ずつ出して青峰君だけ2円という、現象」
黒「バイ、はね●びより」
黄「終わっちゃったっスけどね」
紫「普通はさー、誕生日とかならせめてみんなで2、30円ずつくらい出してハーゲンダッツ奢ってくれるとかさー…」
黒「仕方ないですよ、いつもなら余裕がある桃井さんも今回は珍しく金欠らしいですし」
桃「ごめんねムッくーん。どうしても欲しい服があったんでけど高くって…」
夏「ミドチンは金欠じゃないっぽいけどね」
緑「俺は金欠になるほど無計画に金は使わないからな」
黒「そのドヤ顔ぶん殴りたいですね」
夏「黒子君に同意」
赤「俺も」
緑「赤司も?!お前はいつも金欠なんてなかっただろう?!」
赤「いや、実は親に反抗してみたくなってな。夕食の後に毎回『ふん、まぁまぁだな』と言ってあざ笑っていたら今月千円しか小遣いが貰えなかった。毎月五千円なのに」
青「お前の家での奇行なんざ聞きたくなかったよ」
夏「つーか征十郎毎月五千円も貰ってたの?!ズルくね?!私なんか二千しかもらってないのに!」
桃「冴ちゃん、食いつく所そこじゃないよね?」
緑「でも千円も貰ったならまだ余っているだろう。まだ10日だぞ」
赤「いや、千円貰ったその日に100円の消しゴム8個買った」
緑「何でだよ」
赤「だってまとめ買いすれば暫くは消しゴムに困らないだろう」
青「消しゴムに困らなくても今金に困ってたら意味ねぇだろ」
黒「赤司君、今更ハッとしても無駄ですよ」
夏「それよりさ、みんなで紫原君の誕生日をお祝いして歌でも歌おうよ!ハッピーバースデーの歌!」
黄「びっくりするくらい話が飛んだっスね」
黒「でもいいですね、ハッピーバースデーの歌を歌うの」
桃「テツ君が賛成なら私も賛成ー!」
紫「コンビニ前でハッピーバースデーの歌を歌って通行人から冷ややかな目で見られればいいよ」
黒「その冷ややかな目で見られる仲間に紫原君も含まれてますからね」
黄「でもハッピーバースデーの歌なんてもうこの年になると歌わないっスからちょっと新鮮スねー!」
夏「そうだよそうだよ!せっかくだし歌っちゃおー!」
緑「待て待て待て!ホントに歌うつもりか?!此処でか?!」
黒「今更何言ってるんですか、歌いますよ。みんなノリノリじゃないですか」
緑「嘘をつけ!こんな大通りで全員で歌うなんてありえないのだよ!」
黒「そうですか?」
夏「そんな事ないよね?」
黒・夏「「ねっ」」
緑「ね、じゃないのだよ!」
黒「全くうるさい人ですね。じゃあみんなに聞いてみましょう。紫原君はハッピーバースデーの歌を歌われるのは嫌ですか?」
紫「えー、別に嫌じゃないよ。だってオレの為でしょ?やっぱどんな形でも祝ってくれるのは嬉しいしー」
緑「むっ…」
黒「みんなはどうですか?」
夏「全然問題なーい!」
黄「楽しそうじゃないっスか!」
青「別にオレは何でもいいぜー」
赤「好きにすればいい」
桃「歌いたーい!」
黒「……だそうですよ、緑間君」
緑「…なんて奴らだ…(脱力)」
夏「大丈夫だよミドチン!みんなで歌えば怖くないよ!」
桃「そうそう!それに1番重要なのはムッくんをお祝いしてあげたいっていう気持ちでしょ?」
夏「さつきちゃん…!なんていい事を言うの!」
黒「さすが桃井さんです」
桃「えへへ…!」
紫「じゃー、みんなからのプレゼントは歌なんだねー。食えないけど、それはそれで嬉しいかも」
緑「紫原…」
黒「今日主役の紫原君もこう言ってるんです。ここは歌うべきじゃありませんか?」
緑「黒子…」
夏「ミドチン、みんなで紫原くんをお祝いしてあげようよ」
緑「夏目……、」
紫「ミドチーン」
緑「…………、はぁ。仕方ない、な…」
桃「ミドリン…!」
夏「ミドチン…!」
黒「では緑間君の気が変わらないうちにみんなで歌いましょうか」
青「おう、さっさと歌って終わりにしようぜ」
夏「じゃあ、みんなでね!せーので歌うからね!」
黄「っス!」
桃「ハーイ!」
赤「面白そうだ」
緑「ったく、何でこんな事に…」
黒「では、いきますよ」
夏「ウィ」
黒「ハイ、せーのっ!」
緑「ハッピーバースデーとぅー…」
紫「……ぷっ」
次の瞬間「お前達なんてだいっきらいなのだよー!」と叫び走り去る緑間の後ろ姿がそこにあった。
ハッピーハッピーバースデー!
黒「紫原くん、これがボク達からの誕生日プレゼントです」
夏「いくら積んでもアレはお金では買えないよ」
紫「ありがとー、かなり最強のプレゼントだったし」
青「じゃ、そろそろ帰るか」
赤「そうだな」
END.