妄想なのである。
□二人の朝
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「んっ…、朝…?」
目が覚めると隣には愛しい人の寝顔が在った。
あっ、昨日飲み過ぎてそのまま泊まったんだ。
「祐…飛?」
「あっゴメン。起こしちゃった?」
「ううん。祐飛の声聞きたくなった。」
「さえちゃん///」
さえちゃんはこんな恥ずかしいことをサラッと言ってしまう。
「祐飛、照れてる(笑)」
「そら照れるわ///」
「可愛い。チュッ」
さえちゃんは優しく私の額にキスをした。
「さえちゃんっ///」
「顔真っ赤(笑)」
「うるさいっ」
私はわざと布団をバサバサしながら起きた。
そして、ドカドカと男歩きで洗面所に向かった。
「怒っちゃったかな?祐飛く〜ん?」
さえちゃんは甘い声で私を呼びながら台所へと行った。
「…………。」
わざと無視する
「…んっはぁ。祐飛ちゃん?」
さえちゃんは水を一杯飲んでから洗面所に顔を出した。
鏡にさえちゃんの顔が映りこむ
「ようこちゃん?」
さえちゃんは普段呼ばない呼び方で私を呼んで後ろから抱きしめてきた
「…………何?」
「ようこ?怒ってるの?」
不安そうな顔で鏡に映った私の顔を見ている
「んなことない。てかその呼び方やめてよ。」
「なんで?あさこやかしちゃんはいいのに?」