前半
□危険な賭け
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秋葉名戸学園との戦いから数日後…
練習の前に愛華は夏未と理事長室へ向かっていた
夏未「最近、寝不足なんじゃない?」
愛華は頷く
最近は会社の取引先からの電話が携帯に鳴ったり、兄が仕事をすっぽかしたりと
もう随分部活に顔をだせていなかった
……本当、私っていくつなのよ
「大丈夫?お茶でもいれるわ」
『ありがとう』
「本当に顔色が悪いわ……あら?」
理事長室の前に置かれていた一通の手紙を手に取った夏未
「何かしら?」
『開けて』
「えぇ…」
夏未が手紙を読んでいるあいだ、何者かの気配を感じてサッと後ろをむいた
……誰も居ない…気のせいか
「…!!!これは…っ」
愛華は夏未へ向き直って首を傾げた
明らかに晴れやかな顔とはいえない
「愛華…これ、見て」
「?」
夏未に手渡された手紙を読んでいくうちに、愛華の顔も曇っていく
「行きましょう」
愛華は力強く頷いた
二人は急いで駆け出した
……にしても、あの字は…
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