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□堕罪
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町のはずれに立つ、白く小さな教会。


ステンドグラスから差し込む僅かばかりの光で照らされた仄暗い礼拝堂に佇む人影。

祭壇の前に跪き、その手に十字架を握り締めひたすらに祈る青年。


その髪の色は赤。

血を彷彿とさせる其れは、人々から忌み嫌われた咎の色。


―――赤い髪は、悪魔の子の証。

だから誰も自分には近寄らないし、自分も関わろうとはしなかった・・・あの子と出会うまでは。


“エミリー”

彼女だけが、この赤い髪を綺麗だと言ってくれた。

誰もが避ける自分の存在を受け入れ、いつも一緒に居てくれた大事な人。

そんな彼女は、もう・・・。


「随分と熱心に祈ってるなぁ」


突然背後から聞こえてきた声にびくりと振り向く。

其処に立つのは・・、白いマフィア。
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