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□ご主人様に牙を剥く
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「くーろこっち〜」
楽しそうな声がしたかと思えば、いきなり後ろから抱き付かれた。
「…暑いです。黄瀬くん」後ろを振り返らなくとも誰だか分かる。
「相変わらず冷たいっス黒子っち…」
あえて冷たく接しているということが彼は分かっているのだろうか?
「じゃあボクがもっと優しく接すればいいんですか?気持ち悪くないですか?」振り返りながらそう聞けば「いいじゃないスか!いいっスよ!!それ!」
目を輝かせた彼の顔。
…綺麗だな。
思わず一瞬みとれて。
「ボクが嫌です」
わざと悪態をつく。
すると彼はまるでかまってもらえない犬のようにショボくれる。
「黄瀬くん、待て」
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