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□ご主人様に牙を剥く
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「…は?」
唐突に発した言葉に戸惑う彼。
「着替えてくるので。待て、できますか?」
僕がゆっくりと彼の腕をほどきながら言うと
「できるっス」
ふてくされたようにそっぽを向く。
僕はふっと笑って。
「マジバ、一緒に行きましょうね」
彼の頭を撫でた。


「でね、黒子っち」
マジバに来て15分。
黄瀬くんが話始めて15分。いい加減慣れたが、彼が話始めると長い。
僕は適当にあいずちを打つ。
「…でさぁ、明日、家来ない?」
その前後のことを聞いていなかったので、僕は「は?」と問い返す。
彼は綺麗に笑みを浮かべて話す。
「明日、練習ないし、家に俺一人きりなんスよ。だから、明日家来ないスか?」
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