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□電話越しに震えた声
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「侑士!返事くらいせぇって!なんかあったんか思ってヒヤヒヤしてんで…」

「…ち、違うわ!ドアホ!」

「うっさい、俺は怒っとるんや」

「ほんまに…」

「頼むから、ちゃんとお前ン声、聞かせてくれ…」

「…小さくて聞こえへん」

「…ん?」

「ああ、ええよ」

「侑士」

「ゆうし、ゆーし」

「あはははっ!」

「ちゅ」

「だはははは!!」

「ふざけとらんて、ほんまは電話なんかじゃたりひんのんや」

「抱きたい」

「身体中キスして、ドロドロなるまで泣かして奥の奥まで突っ込みたい」

「まだ切るな」

「切ったってまたすぐかけるで!?」

「そーそー。素直なり、自分も俺のエエ声聞きたかったんやろ?」

「んー?」

「なん?…ほんまに…寝かせへんで…?」

「俺怒っとる言うたやろ…?」

「…マジ突っ込みたいわ」

「しゃーないやろ勃ってもうたし」

「うっさい、侑士がエロいんが悪いねん」

「なんやと?電話越しやと直に耳に来んねん」

「…マジで犯すで…侑士…」

「…」

「…チッ」

「はいはいはい…」

「また明日電話するわ」

「出るまでかけんねんからな!」

「あ!ちょい待ち!おやすみなさいのキスは?」

「えーやん減るもんやなしなんやねんケチるな」

「…」

「chu」

「ああ。おやすみ、また明日な」



遠距離って、やーねぇ…



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