05/13の日記

20:15
会津への小さな旅(6)
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翌朝、早朝のうちに斎藤さんのお墓へお参りしに行こうとしたのですが行けませんでした・・残念。


お宿の朝食には立派な極太アスパラが出ました。

聞けばアスパラは会津の名産とのこと。(5へー)

北海道のアスパラ並に立派でとてもおいしく頂きました。



さて、8時過ぎに宿を出まして向かった先は飯盛山です。


飯盛山といえば白虎隊、さざえ堂。


実はかなり昔にさざえ堂を見に来ていたのですが、(その時は芦ノ牧温泉に泊まりました)どこをどうやってさざえ堂に行ったのか全く覚えていません。

そしてさざえ堂が飯盛山の白虎隊墓地のすぐ近くにあるという事も今回会津に来ようと旅行計画を立てるまで気がついていませんでした。


まずはバス停から飯盛山登り口に向かいました。

お土産屋さんが両脇に並びその奥には壁のような階段がどーん!と見えました。

200段あるよ、と宿の人に言われましたが最初から歩いて登ると決めてましたので息を切らせながら登りました。

右手にはベルトコンベアーのようなエスカレーター?があり200円で上の方まで運んでくれます。

まあ、普通の人なら必要ないのでしょうがご高齢の方でどうしても上に行きたいと願われる方の為に作られたのかなぁ・・なんて思いました。


飯盛山と言えばイコール白虎隊士のお墓というイメージを持っていましたが、階段を登った先は他の方のお墓やローマから送られたという碑とかいろいろありました。

とりあえず更に奥の白虎隊自刃の地へ向かいました。




よく話にあるのはここから見えた景色が鶴ヶ城が燃えているように見えた、というものらしいのですが眼鏡の私にはなかなか見つける事が出来ませんでした。

街中から火の手があがり煙が出る中、お城を探すのは困難では?と思ってしまいましたが昔の人は視力はよかったのだろうし自分達のお殿様のお城がどの方向か予め分かっていたんだろうなぁ、なんて思いながら目を皿のようにして探している最中、連れが、

「あの棒のようなものの向こうにあるのお城じゃない?」

って言いましたのでジーっと注視したところそれがお城ではないかと思うにいたりました。





最初の所へ戻りお線香を三か所あげて合掌、冥福をお祈りいたしました。



それから再び階段を下りてさざえ堂へ。

十○年ぶりぐらいのさざえ堂との再会。

あの時はまさかもう一度ここに来るとは思ってもいなかった。





と、思いつつも見えてきたさざえ堂にノスタルジーを覚えながら近づき拝観料を払います。

拝観料大人400円。

以前見た時は面白い構造の建築物にものすごく感動したはずだったのに今回ははっきり言って落胆でした。

確かに木の壁は朽ちて所々隙間があいていたりもしましたが落胆の理由はそう言ったことではありません。


なんという落書きの数!

重要文化財指定だというのに落書きで埋め尽くされてるんですよ!

信じられない!

この会津の地で・・。


落胆の気持ちは怒りへと変わります。


落書きなぞする者の気がしれない。

こんなのにお金とらないで欲しいという気になりました。

落書き見るのに400円も払ってしまったのかと気落ちしながら道を進むと先程の階段の途中に出ました。


また階段を下りると目に入ったのが【白虎隊記念館】という看板。

あんまり大したことがないんだろうなーと、思いつつスルーして一度は階段を下りかけたのですがもう二度とここに来る機会はないかも・・と思うと足は回れ右して記念館の入り口に立ちました。


観光客はあまり入ってなさそう・・。


そんな印象を受けつつも入館。(笑)
ハイカラさん・あかべぇ一日券を見せれば少し安くなります。

記念館は二階建て。


昭和の展示の仕方の資料館というか・・。

かなりいい物置いているのに見せ方が悪い・・。

(幕末のパスポートとかもありました!)

残念だなぁと思いつつも凝視。(笑)

つれは途中で椅子に座ってました。


もう何年も前に テレビ朝日系ドラマで年末に「白虎隊」というのがあってそれに関連するものも置いてあったりしました。

あのドラマは本当に涙ものでした。(T_T)

そのころの里見 浩太朗さん若い!(笑)

しょこたんのお父様が沖田総司役で出ていらっしゃったみたいで、お父様がお亡くなりになった後この記念館を訪ねた時の事も記事になってたりしました。

その時、記念館の人らしき人が私に近づいてきて

「この年はNHKの紅白を抜いた視聴率だったんですよ。」

っと自慢げに言っておりました。

私もその時ドラマ見てた人ですからその気持ち分かりますけど、それでしたらその時の資料、もっと見やすくしてくれませんか?って言いたくなりました。

二階は白虎隊が自刃するに至った経緯が長椅子に座ってアニメで見られるようになっています。

もちろん歴史的資料も展示してあります。

さざえ堂と違ってこちらは見ごたえのあるものでした。

まあ、歴史的資料は興味ない人にとっては退屈なものでしかないのでしょうけれど、興味のある人にとっては宝の山ですね。


今、ネットで白虎隊記念館のHPを見ているのですがご挨拶の所で

『・・実在の白虎隊士や新撰組隊士が、如何わしい描写で、漫画やゲームなどの商業目的に利用されていることには、大変憂慮しています。先人達に対して失礼です。』

と書かれてありました。

言わんとするお気持ちはよく分かります。

けれども、これまでも、これからも、純粋に史実だけというのはどれほど伝わるのでしょうかと問いたいです。

如何わしい描写で、漫画やゲームがどこまでの所を指すのか分かりませんが私は間違いなく【るろうに剣心】に出会えた事でこうやって飯盛山まで来ました。

そして今まで知らなかった真実や亡くなった方の気持ちを少しでもおもんばかる事が出来たのではないかと思っています。

これから先そういったものなしで教科書だけでどれだけの事を伝えられるのでしょう。

御自慢?のドラマでさえもうすでに忘れている方も大勢いらっしゃるかと思います。

毎日会津若松駅内待合室でエンドレスで再生するぐらいのアピールをしてもいいぐらいです。

会津の魂を後世に残そうとするならばむしろ【るろうに剣心】とかその他関係する人気アニメ・・やゲームのコーナーを積極的に取り入れて欲しいぐらいです。

もちろん【史実はこちら→】みたいな感じにしてくださっても結構ですので。


人は今も昔も憧れの人を目指して生きていこうとするものだと思います。

だから志が同じならその道を閉ざさないで欲しいな・・と思う次第であります。



つづく

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