小説

□4章
2ページ/7ページ

 「もしかして朝からずっと待ってたとか?」

「…ああ。レツにどうしても昨日のことを謝りたかったんだ」

「へぇ…。いつ俺が出て来るかも解らないのに待ってたんだ? 俺さぁ、昼過ぎまで寝てる日もあるんだぜ? ふつーベル鳴らすって」

レツは小馬鹿にするように笑っていたが、その姿は照れ隠しのようにも見えた。ロイドも釣られて少し笑ってしまった。

「それなら尚更ベルを鳴らす訳には行かないだろ? 謝りに来たのに、寝ているところを叩き起こすのも変だしな。待つのが礼儀だと思ったんだ」

「相変わらず真面目だねロイドは」

暫しの沈黙の後、ロイドは真剣な表情で語り始めた。


 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ