小説

□11章
1ページ/8ページ

 「さん………ルさん…ユエルさん!」

誰かがユエルを呼んでいる。

「…うぅ……ん…?」

ユエルはゆっくりと意識を取り戻した。

「起きましたか…そんな格好で寝ていたら風邪を引きます」

ユエルの前にはメイド服姿の落ち着いた印象の女性が居た。

「あ……!」

ユエルは自分の姿に気付いて慌てて身体を隠すように縮こまった。それと同時に先程の行為を思い出し、ガタガタと震えた。

赤く腫れた目、血と精液で汚された下半身、一糸纏わぬ姿…
しかし目の前の女性はそんなユエルの姿を見ても、特に驚くでも同情するでも無く、まるで感情が無いかのように冷静である。


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ