小説
□12章
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―ガチャガチャ
乱暴な解錠音が響き渡った。
ノックも無く部屋へ入って来る人影。
ユエルは直ぐに訪問者がシーラでは無いことに気付いた。
今朝の恐怖の記憶が蘇る。
ユエルは布団に潜り込み、目を瞑って居た。
人影はゆっくりとベッドへ向かって歩いて来る。
その人影はベッドの前で立ち止まると
「バレてるよ…寝た振り」
そう言い、布団を勢いよく剥ぎ取った。
「ひっ…」
ユエルは丸くなって怯えていた。
そんなユエルの前には薄笑いを浮かべたレツが立っていた。
「…ふーん…これから何をされるのか解ってるみたいだね………
これから毎晩壊してあげる」