shortstory
□世界と俺ら
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夏の終わりに、赤司は突然変な事を言った。
「僕の喉を噛み千切っていいよ」
蝉がまだ鳴いてる頃、赤司は確かにそう言った。
たまにコイツは変な事を言い出す。
中学の夏も「バスケを無くしてみたい」
高校の冬は確か「世界征服してみたい」
だったか。
そんで今年の夏は「喉を噛み千切れ」
「…急に何だよ」
「別に。死んでみたいと思った」
「なんで」
「さあ?」
コイツは、
こう言う話をする時いつも寂しそうにする。
「僕に存在価値はあるのだろうか」
遠くを見てポツリと呟いた。
「僕はお前たちに生かされてるよ
キセキの世代の主将。として、お前たちにずっと・・・」