shortstory
□王様のお遊び
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「聞いた事ありませんね」
テツも他の四人もそう答えた。
俺は思わず脱力して、しゃがみこんでしまった。
「なんっだそりゃ…」
「?急にどうしたんですか…」
俺はテツに事情を話してみると、
テツも少し考え込んだ。
「…青峰君は、赤司くんから僕らの話を聞くときどんな気持ちなんですか?」
「は?そりゃ…気分わりぃよ」
「そうですか。…うちの王様も、なかなかかわいいじゃないですか」
テツの言葉に更にカチンとくる。
「何か分かったんなら教えろよ」
自分のものをそんな風に言われるのは俺じゃなくとも腹が立つ。
威嚇してもテツの表情は崩れない。
「そんなに気になるなら直接訊いてみてはいかがですか?今なら教室にいると思いますよ」
「ああ青峰くん」
諦めて言われた教室に行こうとした時、
背後から呼び止められた。
「うちの王様、結構独占欲の強い寂しがり屋さんですからね」