shortstory
□王様のお遊び
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赤司はよくキセキの話をする。
その時王様の表情はコロコロと変わる。
「そういえばこの間、紫原が…」
たとえば、紫原の話をする時
こいつはとても楽しそうに笑う。
黄瀬の話になると誇らしそうに
テツの話になると幸せそうに
緑間の話になると嬉しそうに
そこまでは良かった。
ちっせえ好奇心とかできたから。
俺の話をする時、あいつはどんな表情すんのかなって。
「よお緑間」
「何だ、珍しいな」
部活前、俺は早々に緑間の教室まで出向いた。
赤司は監督と話があるとかでいない。
「お前に訊きたいことあってさ」
その言葉に緑間は更に首を傾げる。
「お前さ、赤司から俺の話聞いた事あるか?」
「はあ?」
ずいぶん呆れられたが真面目に考えてくれる緑間。
しかししばらくして
「そういえば、滅多にきかないな」
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