びっぽ短編

□韓国語
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私「ちゃに」



ちゃに「・・・なに?」


私「韓国語話せるようになりたい」



ちゃにの部屋の椅子に座り
真剣な顔で話すと
ちゃには「は?」という顔で私を見た。


ちゃに「・・・凄い顔して話すから

もっと真剣な話かと思ったら」


私「真剣な話だよ!

ていうか、凄い顔ってなに?」



私がちゃにを睨み付けると、
ちゃには読んでいた雑誌を置いて
首を傾げた。


ちゃに「うーん・・・

教えてって言われても
どう教えればいいのか」


私「えー・・・頼むよー」



ちゃに「まず綾、ハングル読めないでしょ?」



うっ・・・!それは確かに・・・


私「・・・じゃあ、読み書きは自分で何とかするから、
単語とか会話とか教えて?」



ちゃに「あぁ、うん、いいよ」



やった!


私「でもいいなぁー

ちゃには韓国語ペラペラで」



ちゃに「そりゃあ母国語だからね」


えー・・・確かにそりゃだけど


私「どうしたらそんなペラペラになれるかなぁ?」



ちゃに「・・・どうしたらって・・・


ずっと親の会話とか聞いてたら
自然に覚えたからなぁ」



自然に・・・か


私「あ!なら、私もちゃにと一緒にいたら
自然に話せるようになるかな?」


ちゃに「え・・・」



私「・・・」



あっ!


なにこれ、なんかこれじゃ
ずっと一緒にいようって言ってるようなもんじゃん!



私「あ・・・ずっと一緒にいれるわけないよね!

ごめん、忘れて!」



私が笑って誤魔化すと、
ちゃには下を向いて黙りこんだ。



な、なんで黙るの!?



暫く沈黙して、耐えきれなくて
私は鞄を手に取った。

私「あ、もうこんな時間だから、帰る・・・ね!?」



立ち上がろうとした瞬間、
パシッとちゃにに腕を掴まれた。


な、なに・・・


ちゃに「・・・ずっと一緒に居れるわけないなんて、
言わないでよ」



私「え・・・」


なに、どうしたの?

俯くちゃにの顔を覗き混むと、
ちゃにが突然顔を上げて私を見つめた。


私「・・・っ!」



ちゃに「・・・韓国語、話せるようにしてあげる」



私「・・・え?な、なに?」



ちゃに「・・・だから、
話せるようになるまでずっと一緒に居てあげるって言ったの!!」




えぇえ、逆ギレ!?



私「な、なんで怒る!?」



ちゃに「綾が二回も言わせるから!」


私「な、あんなボソっと言われたら聞こえる訳ないでしょ!」



ちゃに「なっ・・・」



ちゃにが言い返せなくなり
二人で沈黙していると、
「ぶっ」
と同時に吹き出した。


私「ははは!なんで私達喧嘩してんの?」



ちゃに「だから、綾が怒らせるからでしょ」


私「なにそれ、私のせいなの!?」


喧嘩しながら笑い合っていると、
突然ちゃにが私の腰に手を回して
体を引き寄せた。



私「わっ」



ちゃに「・・・途中で勉強が嫌になっても、
離れないからね」


ちゃにが、ニヤリと笑って
私を抱きしめた。


私「私こそ、韓国語話せるようになっても離れてやらないから」



ちゃにはふっと笑って、
私に優しくキスをした。



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ちゃに(매일 보고 싶어요
毎日会いたいよ

언제까지나 내곁에 있어줘 …
ずっと僕の側にいて

어느 정도 날 좋아해?
僕のことどれくらい好き・・・

私(待って!そういうのばっかじゃなくて
もっと日常的な会話を・・・!



ちゃに(え?これ日常の会話だよ

これ全部綾に言って貰うんだから。

あ、あとね
뽀뽀 하자 とかー



私(ちゃにに頼んだ私が馬鹿だったな・・・




End







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