私の物語

□14色
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「こんにちわー」

『こんにちは』




授業が終わり、部活の時間となる。
そして、部室に入ると、負のオーラを感じた。
誰が負のオーラを出しているのかと辺りを見回す。

あぁ、幸村先輩か・・・。




「丁度いいところに来たね、2人とも」

『?』

「2人も関係あるし言っとくね。てか、単にオレや赤也が連絡するのずっと忘れてただけなんだけど。
明後日、東京にある氷帝っていう学校と練習試合するから」




「よろしくね☆」と、幸村先輩から星が飛んでくる。

って、それ急すぎですよ!急に決まったことならまだしも、「ずっと忘れてた」だなんて!!
いつ決まったんですか!!?




「今でしょ」

『読まないでください!
それと、幸村先輩がそのネタやるなんて思いもしなかったです!』

「ふふっ。冗談だよ」

「で、いつ、練習試合するって決まったんですか?」

「先々週」

『あー、』




テストだ、先々週
これは、仕方ないとしても、メールくらいは・・・。





「傘さんたちのメアド、知らないよ?」

『うっ。』

「てか、わざと言わなかったし、赤也にもそう言ったからなぁ。」

『なんでですか・・・』

「だって、ほら急に言ったら反応がおもしろいでしょ?
それと、予定が同じ日に入ってしまったら、部活優先だし、焦ってその人に断るときの顔も、おもしろいでしょ??」


「『・・・』」




ニコニコと言う幸村先輩・・・悪魔だ。
しかも、小悪魔というレベルじゃない。

あー、もう、行けばいいんですよね!
私たちを連れてきたいんですよね!




「うん。顔合わせぐらいはした方がいいからね。
この先、大会や合宿で会うこともあるし。」

「もちろん目指すは全国優勝だぜぃ!」





「な!幸村くん!」とニっと笑う。
青春だな・・・。それと、あの時のように、“勝つことが全て”ではない。
この部活の人たちは、本当に楽しんでるんだ。

そう思うと笑みがこぼれてしまう。




『ふふっ』

「傘?」

『何でもないです。
ただ、明後日が楽しみだなぁって。』

「あたしもだよ。」

「なら、期待に応えてあげなきゃだね」

「そうだな!」













『え。今なんて??』

「だから、幸村先輩たちね、中学の頃は勝ちに拘ってたんだよーん」

「同じじゃん」

「それがそれが、今ではもう勝ちに拘ってないんだ。
ただ楽しんでるんだ!ちょっとテニスっていう競技超えるけど」




「綱渡りとかデビル化は仕方ないけど、風林火山とか、レーザービームとか」
と、指折り数えるみなちゃんに、私は苦笑する。

でも、テニスに興味なかったからなぁ。
帝光のような感じだったんだ。
だけど、今ではもう楽しんでる・・・。


なら、あの人たちもきっと・・・否、きっとはヤだな。

でも、また仲良くバスケやってるとこ見たいな。







(沙耶)(どうしたの?)
(大変だ!東京には黒子いるよ)(会えるねー!)
(ちがう!緑間とクソ峰がいる!)
(やだ!行きたくない!!)(でも、世の中は広いから平気かな!?)
(世の中は広いけど、東京はちっちゃいよ!!ほら!地図帳!!)(北海道ぐらい広ければいいのに!!)
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