私の物語

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 私が入学して二日目の朝、幼なじみの黒くんから、着信が入ってた。

はやいな・・・。さすが、黒くん。




 『怒られるかな・・・。また騙されたって。』




 そう。


 実は私、この立海に入った理由は、さっきもあったけど、

八重ちゃんに「黒子なら、この学校にはいるんだよ」

という嘘にまんまと騙されて入ったんです。


 特に黒くんは、私が騙されやすいってよく分かるんです。

これぞ、幼なじみってやつですかね?(笑)


 とりあえず、電話掛けてみようかと、眠たい目をこすながら、電話番号を押していく。




プルルルル・・・プルルル(ガチャ




黒「《 沙耶 、何で立海なんですか。》」




 来ちゃったよ。おはようなしで来ちゃったよ、この質問・・・


 ってか、もう学校名知っちゃってるし。

言ったのは、お母さんあたりかな。

ちなみに、私は立海の近所におばあちゃんの家があったから一人暮らしではないよ。




 『友達に黒くんの学校、立海だって騙されました(苦笑』



黒「《・・・。
 また、騙されたんですか。八重橋さんに》」 


 『う、うん。』




 ため息つかれちゃった・・・。

そうだよね。なんで僕に聞かないんですか。って、ふつう思うよね。

だけど、最近会えなかったから、聞けなかったんだ。

言い訳ですよね。分かってます。ですが、ほんとのことだから・・・


 黒くんは、「あ」と、思いだしたのか、続きを話す。




黒「《その神奈川には、黄瀬くんがいます。》」



 『モデル犬のきーくんか。』



黒「《モデル犬・・・ですか?》」


 『うん。
 意味は、「モデルやってる」と「犬みたいなやつ」を合わせたものです。』



黒「《まぁ、 沙耶がいうモデル犬がいますが、僕は県外なんでしょっちゅう一緒にはいられないってことです。

 そして、中学の時のようにまた、騙される毎日を送りますよ?ってこともあります。》」



 『・・・すいません・・・。

 え、黒くんの学校、県外・・・なの??』



黒「《はい、東京の誠凛高校です。

 僕と次に会ったとき、覚悟した方がいいですからね。》」



 『いや、覚悟しときますよ。真っ黒子様に近づいてるし。』



黒「《誰がその真っ黒子様に近づかせたんでしょうね?(黒笑》」



 『黒くん、ごめんなさい。』




 電話越しでも分かる真っ黒子様が降臨なさったよ!?




黒「《謝らなくていいですよ。ちょっと、からかっただけです。

  そんなんだと、詐欺にあいますよ》」



 『気をつけます。』



黒「《では、もうそろそろ行かないとやばそうなので、切りますよ》」



 『あ、待って!』



黒「《何でしょう?》」



 『い、いってらっしゃい』



黒「《クスッ)はい、行ってきます。

沙耶もいってらっしゃい》」


 『パァア)・・・うん!行ってきます!』




 そこで電話が切れ、ツーツーと音が流れる。

しばし、その画面をみてから、私は身支度を始めた。




1色END



(黒くん、きっとバスケ部に入るよね・・・。)(沙耶はきっとバスケ部には入りませんね・・・。)

((いや、きっとじゃない・・・。絶対に/ですね))
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