私の物語
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ガラッとドアが開くと、八重ちゃんが「あたしも今から参戦していい?」と言った。
君、参加するのか、参加しないのかどっちなんですか。
さっきまで、「あたし、参加できないのか。」って、悲しんでた人が。
君って、あれですよね。人のテンションを上げてから、突き落とすタイプですよね。
八「とりあえず、メール。みなちーにメール。
あたし、これから途中参加ってメール入れないと」
『メール3回も言わなくていいですよ。』
八「教室の前でうろちょろしてる奴に言われたくないよ(苦笑)
あと、先生が気付いてて、邪魔だと言っておけって言われたんだけど。」
『分かってたのか・・・』
八「さて、メールしたから、歩きながら返信待ってようか。」
メールするの早くないですか?
それ、変えたばかりのケータイでしょ?
『歩くって、どこに向かってですか?』
八「コンビニ」
『君、参加すると言いつつ離脱しようとしてませんか!?』
八「そんなこともないとも言えないけど。」
『後でならいいですよ。』
私がそう言うと、八重ちゃんは、「ありがと!今度マジバ行ったとき、いいことあるよ!絶対じゃないけど」と笑顔で言う。
意味分かりません。
しかも、不安要素が入ってたんですが、気のせいでしょうか?
?「お前たちが、八重橋柚と傘沙耶か?」
八「えぇ?わたしぃ、原賀竜(はらがたつ)って言うんですがぁ・・・」
『・・・(ドン引き』
原賀竜とか、中二病だよ。
読み方と漢字がまず無理やりすぎで引きますよ。
あなたの言葉遣いもですが・・・。
目の前にいる、ノートを持っていて、目を閉じてる人も少し、引いてるし。
?「八重橋、それは無理かあると思うぞ。」
八「くそ!アホ峰に教わったのに!!」
『教わる相手間違ってますよ!』
だって、あの人、「オレに勝てるのはオレだけだ」とか言ってるけど、
勉強面では、ぜんぜん駄目で桃ちゃんにノート見せてもらってのギリギリだし・・・・・。
八「ていうか、あんた誰?」
柳「柳蓮二だ。あと、先輩なんだ、敬語を使ったらどうだ?」
八「さーせん。
でも、どうして知ってるんですか。あたしたちのこと。」
柳「それは、お前たちが捕まってから話そう。」
ゆっくりと、柳先輩が一歩ずつ私達に近づく。
当然、私たちは、
八「 沙耶逃げよう!」
『うん!』
柳「残念だが、その先は・・・」
?「オレがいるんでのぅ。」
八「屋上の人!?」
『八重ちゃん、そんなこと言ってないで逃げよう!』
私は、銀髪の人の登場に驚く八重ちゃんに声を掛ける。
八「分かってる!挟まれてるなら、飛び降りるしかないよ!」
『私、飛び降りれないよ!?』
八「逃げる言ったの、おま(?「そこまでじゃ、お前さんら。」!?」
ポンッ
『八重ちゃん!』
柳「ということだ。諦めろ。」
その言葉と同時に柳先輩がポンッと私の肩に手をおいた。
八「ごめん、この道選ばなければよかったよ。」
『いや、いいよ。私のせいでもあるから』
八「でも、捕まったんだ。さっきの話、伝えとくから。(もちろん嘘)」
『じゃあ、八重ちゃんも捕まったから、桃ちゃんの料理食べてもらうね』
八「さっちゃんの料理反対!」
『言い出しっぺ、八重ちゃんでしょう?』
八「そうだよ。
そういえば、捕まったと言えば捕まったけど、みなちー、大丈夫かねぇ?」
『別行動でメールしてないから分かんない。』
八「あたしも。メールしたのに返ってこないんだよ。」
まさか・・・みなちゃんも
柳「彼女はもう捕まってる。」
?「ブンちゃんがのぅ。
で、今は問い詰めてるんじゃなか?なんで嘘を教えちょるんじゃって。」
『・・・。』
八「銀髪の人は名前なんですか?」
仁「仁王じゃ、仁王雅治。」
柳「オレの時はタメで仁王は敬語か?」
八「そういう意味じゃなく、流れからして思ったんです。
あと、さっきの話は?」
柳「あぁ。
オレたちが中学の時、バスケが凄いと聞いたんだ。特に、[キセキの世代]というのがな。雑誌の特集でお前達のことについても書かれていた。主に、黄瀬の雑誌に。
両方ともイニシャルだったが、お前達のイニシャル、高校に出す資料に書いてある部活、写真などを見て確定した。」
『す、ストーカーみたいなことやってませんか?』
柳「やっていない。」
八「イニシャルにしたのって、沙耶なんだよね。名前出すの恥ずかしいって。」
仁「ほぉ・・・分かる気もするぜよ。人前で話すの苦手そうじゃし。」
『う、』
言わないって、みんなで約束したのに。
また言ったよ、この人は・・・
八「てか、どこに向かってるんですか?帰りたいんですけど。」
柳「部室だ」
『みなちゃんだけですよね?
私たちは参加しただけなんですし。』
八「全員捕まったら、みなちーがマネージャーだっていう約束だしね。」
仁「それは無理な話ぜよ。
このことを知った幸村は、きっとおまえさんたち欲しがるじゃろ。」
2人『「えぇ!?」』
『料理部に入ったばかりなんですけど!?』
柳「それでも無理だと思うぞ、オレ達は。」
八「達?」
柳「行けば分かる」