私の物語
□7色
2ページ/3ページ
−部室−−
水「さて、君たちにはまずこれを渡すよ」
水城先輩は鞄から4枚の紙を出し、私と八重ちゃんに2枚ずつ渡す。
目を通してみると、1枚目には、テニスのルールや、そのイメージ図が書かれてあり、
2枚目には、選手のドリンクの甘さ、マネージャーの仕事など書かれてあった。
しかも、実筆で。
なんで、コピーしないんですか、コピー機使えないんですか。
八「ドリンクはいつもどおりだな。」
『うん。甘さとかちゃんと考えてるんですね。』
水「上から目線をどうもありがとう(苦笑」
苦笑して言う水城先輩にハッと気付く。
先輩に向かって、言ってしまった。
『すいません・・・』
水「いや、別にいいぜ。」
七「それより、やろうよ。
今日はルール覚えなくていいから、もらったプリントを見て頭に入れとくんだゾ☆」
2人『「うん。」』
水「じゃ、今日、オレは球拾いしとくよ」
七「だったら、うっちーはメニュー作成かな」
八「ちょっと、待てよ!
初の部活活動で単独行動かよ!?」
水「え?
マネージャー経験あるだろ?なら、単独行動出来るんじゃないのか?
テニスに関してはオレらでやるし、それにわざと洗濯とドリンク残したから、それくらいなら出来るだろ?」
「だって、運動部とかのマネージャーは、これが基本だろ?」とおちゃらけて水城先輩は私たちに言う。
『基本・・・ですね。』
八「でも、せめて洗濯場を教えてくださいよ。」
水「おう!あ、ドリンクの粉はそこにあるからな。」
『はい。』
そうして、八重ちゃんたちは、部室から出て行った。
私は、強制的にドリンクか・・・と、思いながら、ドリンク作りに励んだ。
――――
――
ドリンク作りが終わり、私は自分の仕事が終わって何をするか分からなかったから、
ジャージのポッケに入れていた音楽プレイヤーをいじってたけど、暇になったので、
七夕兄妹を探しに行こうと外に出ようとすると、ドアが開いた。
柳「ほう、もう出来たんだな。
さすが、元帝光のマネージャーと言うべきか。」
『柳先輩、サボリですか?』
柳「いや、もうそろそろ休憩に入るから、精市が見てこいとな。」
『なるほど。でも、終わりました、15分前には。』
柳「そうか。なら、八重橋も終わってるってことだな。」
『はい!
八重ちゃんは仕事が早いので、私より早いと思います!』
柳「お前が絶賛するってことは、出来る奴なんだな。」
フッと笑って柳先輩は、いつも持っているノートにまた何かを書く。
見たいと思って、後ろから見ようとしても、見れないって切原くん言ってたな・・・
柳「それに、八重橋の方を先に見たんだが、 傘ももう出来てたように、あいつも出来ていた。
あと、お前と同じことを言ってたぞ。
お前は仕事が早いからもう出来ていると。」
『ですが、2人して一緒に褒めたら、なんか変な流れが出来て、
最終的には、「褒めるんじゃなかった、度が過ぎてる」って言いますよ?(苦笑』
成長したとき、桃ちゃんも入れてよく3人して褒められてた時があって「私よりこの人がすごい」とか言い合ってたら、
「お前は芸人になれるんじゃね?仕事早いけど3人集まると芸人に見える。度が過ぎてる」ってね、言われたんですよ。
柳「・・・オレにも分かる気がするな、その光景。」
『ですよねー・・・』
柳「では、ドリンク持って、コートの方へ行くか。」
『はい』
――――
――
『幸村先輩、ドリンクできました。』
幸「うん。タオルも持ってきてるし、みんな、一度休憩をとるよ!」
幸村先輩の合図にメニューをやってた人達は、ドリンクをを持ってる私と柳先輩や
タオルを持ってる八重ちゃんと、・・・真田先輩だっけ?
まぁ、その人達のところに群がる。
比「傘さん、八重橋さん、ありがとうございます」
『あ、・・・どうも』
八「いえいえ。」
真「自分たちの分も用意したのか?」
『勿論ですよ』
八「中学の頃にも言われてましたし。ね、沙耶?」
『うん。』
中学で初めての夏休みの部活中に、桃ちゃんが教えてくれたから、それ以来気をつけてたしね。
やはり、桃ちゃんが一番すごいと思う。
『あっと・・・か、空になったのは、この籠に入れてください』
八「タオルは(汚いの触りたくないですけど、)沙耶の方じゃなく、こっちの籠に入れてください」
幸(しっかりしてるなぁ・・・)
切「幸村部長!」
幸「どうしたんだい、赤也。」
切「七夕・・・みなと考えたんスけど、部活終わったら・・・・・・」