私の物語
□番外編
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ーコンビニー
『わぉ・・・』
私はコンビニに入ってお菓子コーナーを見たら思わず、そう言ってしまった。
なぜなら、紫くんが座ってお菓子を見ていたからである。
紫くんは私の声に反応したのか、ゆっくりとこちらを向いた。
紫「あ、サヤちんも買いに来たのー?」
『まぁ、CMで最近流れてるお菓子をね』
紫「あのお菓子なら、おすすめしないよ?」
『なにゆえ?』
紫「サヤちんがそんな言葉使っても気持ち悪いだけだからやめたら??」
『酷い言葉が聞こえてきましたが、情報ありがとうございます。』
紫くんは、お菓子情報が豊富な人で、どのお菓子が美味しいかが分かる。
例えば、最近食べたラー油トマト味のまいう棒とか。
その日は、用事があったから黒くんと帰れなかったっけど、(八重ちゃんは私を待っててくれた)
黒くんによれば、桃ちゃん達と帰ったときにコンビニやゲーセンに行って、色々とやってきたらしいけど、詳しくは教えてくれなかった。
赤くんには、内緒にしてくれと言ってたし。
先生を無視して、黒くんたちと帰ればよかったと思いましたよ・・・。
『紫くんはさー』
紫「んー?」
『お小遣い、すぐなくなりそうだよね』
紫「サヤちん、失礼だから。」
『すいません・・・ふふ(笑』
紫「・・・・・・外で待ってて。」
『え・・?』
紫くんは、立ち上がって、お菓子コーナーを出てアイスコーナへと歩く。(身長が高いおかげでよく分かる)
私は、なんなのかわからなかったけど、コンビニを出て紫くんを待つことにする。
――――
――
紫「サヤちん、なんでそこにいるの?」
『紫くんに外で待ってて言われたからだよ!』
私がそう言うと、「・・・知ってるし」と言う。
絶対忘れてましたよ。間があったんですから。
紫「はい、」
『え?』
紫「え・・・って、見て分からないほど馬鹿になったの??」
『わかりますよ!
紫くんは、あまり人にお菓子をあげないから、ちょっと珍しいなって・・・』
紫「オレだって、そんくらいできるし。」
『気が向いたらでしょう?』
紫「・・・・・・アイス、二人で食べれるものにしたんだけど、
サヤちんがそう言うのなら、サヤちんの分も食べるよ。」
紫くんはパプコを、開けて口に含む。
もう1つは、カバンに入れる。
『紫くん』
紫「今度は何?」
『パプコをください。』
紫「いいよ。」
『あ、ありg・・・ってこれ口に入れたやつじゃないですか!』
思わず、口付けるところだったじゃないですか!と、紫くんを見る。
紫くんはこういうこと気にしないんですか!?
紫「別にいいじゃん、あげる。」
紫(・・・サヤちん、間接キス、黒ちんとやっててもフツーなくせに・・・。
でも、これは意識してくれても、オレ自信のこと意識して欲しいとも言えないし。)
『私がダメなんです!』
紫「・・・じゃあさ、オレのこと名前で呼んでよ。」
『ニックネームじゃいけないの?』
そう聞くと、紫くんはパプコを食べながらこくりと頷く。
そんなに嫌なの?
このニックネーム、私は気に入ってるんだけどな・・・
紫「サヤちんのニックネーム、みんな共通してるから・・・」
紫(同じみたいでヤダ。)
紫「それに、なんかネーミングセンスないしー。」
『ひどい・・・』
紫「最終的に言うと、呼ばなければサヤちんのアイスは溶けるだけだよ。」
『えぇ・・・』
男の子の名前、一回も呼んだことないよ。
ニックネームや苗字なんですけど・・・
『あーっと・・・・・んー。』
紫「早くー。」
『・・・・・あーーつーーーしーーーー・・・・・・・・・・・くん』
紫「伸ばすのダメ、くんを最後につけちゃダメ。呼び捨て。」
『・・・あ、あああ・・あちゅし・・・!?』
紫「っ!?・・・」
『い、今のなしですよ!?』
紫(かわいい・・・)
『聞いてますか!?』
紫「じゃあ、今のなしって言うんだったら、ちゃんと呼んで?」
コテンと首をかしげて言う。
紫くん、どこで覚えたんですか、それ!反則ですよ!?
『・・・敦』
小さい声だけど、名前で呼ぶことができると、紫くんはカバンからアイスを出す。
紫「アイス少し溶けちゃってるけど・・・」
『いいよ、私が溶かしたようなものだから・・・。
ありがと、紫くん』
紫「出来たら、この先も呼んで欲しいかなー・・・」
『気が向いたら・・・ですよ?』
紫「ほんと?
また緊張しちゃって噛むんじゃないの?」
『それ、なしって言ったじゃないですかー!』
紫「そうだっけ??」
END
(あ、紫くんおはよ!)(・・・)(え、シカト!?)
(サヤっちー、オレのことも涼太(はぁと)って呼んでk(死ねぇ!デルモぉぉおお)