私の物語

□番外編
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黄瀬と切原




(紫原と同じ日)


side:Kirihara




 ♪〜



切「また掛かってきたっスよ!?」


丸「・・・あ、あーと、赤也頼んだ。」




 さっき電話に出た丸井先輩は顔を青くして言う。
てか、さっき、電話に出るもんじゃないとか言ってなかったっけ!?

 仁王先輩は、まったりとお茶飲んでるし!
まるで、オレは関係ないというように!




切「・・・あ」




 ケータイに誰からの電話か分かり、これは出てもいい相手なんじゃないか?
と、オレは思い電話に出る。

 何故なら、この前マジバで会った奴で帰る時間まで話して遊ぶ約束もした仲になったからだ。
でも、メアドとか教えてもらうの忘れてて、どう連絡を取ろうかと悩んでたし。



?「《サヤっちぃいいいい
!!(泣》」


切「狽、わぁっ!?」




 うるさっ!!
モデル、どっからそんな声出るんだよ!?

 とりあえず、傘ではないこと言うか。
でもって、メアド教えてもらおうかなー。なんて思い、口を開く。




切「黄瀬、悪い。
 傘じゃなくて、切原。」


黄「《え?切原っち?》」




 その質問にオレは「うん」と答えると、少し間が空いて、「《はー・・・またっスか。サヤっち、貴重品の管理、まだ出来てなかったんスか》」
と言う。

 あいつ、人のこと言っといて出来てないことあったのかよ。
今度、仕返ししてやろう。





黄「《切原っち、サヤっちに[貴重品の管理、ちゃんとやってください]って伝えて欲しいっス》」


切「了解。
 で、どうしたんだよ?さっき嘆いてたけど」


黄「《あー、もうこの際だれでもいいから、切原っち聞いて。》」


切「だから、聞いてんじゃん」


黄「《そうっスけど〜。
 今日、女の子が沢山お菓子とかタオル押しつけて困って笠松先輩っていう先輩がいるんスけど、
その人に困ってるって言ったら、肩パンするんスよ!?(泣》」


切「うん、オレもそれに混じりたい気持ち、分かるか?」




 そういう行為は困るけど、一階だけやって欲しいっていうのが本音で、
だけど、ミーハーは嫌で、気を許した奴ならやってほしい。

 そして、毎年行われるバレンタインとか、一番すくないってなんだよ!?
あぁ、ジャッカル先輩除いて言ってるんで、そこらへんよろしくっス。




黄「《あと、切原っちに言うの忘れてたんスけど、メアド教えてくれないっスか?
 この前、遊ぶ約束して、時間変更とか駄目になったとか、そういうもしもの話になったら困るし、
 この前みたいにいろんなこと話したいっスから》」


切「いいぜ。」




 なんだ、黄瀬も同じこと思ってたんじゃん。
オレらは、互いにメアドを教えあい、雑談に入っていき(電話代、高くなりそうで怖いけど)、最後に・・・





黄「《切る前にひとつ。
 切原っちがサヤのこと好きになってほしいっスけど、loveの方で好きになって欲しくないんで、よろしくっス。
 これ以上ライバル増やしたくないし、同じ学校だから、好感度が》」


切「なったとしても、負けるわ。
 昔から好きな奴にはな(笑」


黄「《問題は時間差じゃないから、言ってるんスよ。》」





 凜とした声がオレの心に響く。
普段はっていっても、一回しか会ってねぇけど、
ちゃらちゃらと喋ってるような奴なのにこういう時だけ、すごい真剣な声色だ。

 オレは思わず、息をのむ。





切「そう…………だな。」


黄「《でしょ?

  じゃ、話すこともなくなったんで、また今度電話するっスね!
 サヤっちへの伝言、ちゃんと伝えといて下さいっスよー》」


切「おう」




 プツッと電話を切る。
そして、丸井先輩と仁王先輩を見て、




切「黄瀬からだったんで普通だったっすよ!」





 そう言ったら、丸井先輩は「オレの時に黄瀬君だったらよかったよぃ!!(泣」と言っていた。
何があったんだ、一体。
仁王先輩は、顔を青くして、「じゃあ、次あいつが来ない場合、オレが出るんか?」と言った。


 当たり前っすよ!
出だし、オレと丸井先輩はビビってたんすから!
その体験を先輩もしてくださいっす!
















side:Kise



黄「もー、相変わらず、抜けてるとこあるんスから。



  それにしても、イヤな予感するのは気のせいっスよね?
 ほんと、ライバルとか、これ以上増やしたくないっスね・・・」




end
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